なんか凄い人_JN ページ7
_JN
ある夏の日。屋外が暑いのはもちろん、何故か屋内のはずの練習室まで暑かった。
そんな暑さを感じなくなるほどに、その日の練習室の空気は冷たかった。
理由なんてものは、いくら僕でも流石に分かる。
突如としてSEVENTEENに加入した彼。
どうやら、以前どこかの事務所でデビューメンバーだったらしい。それがいきなりメンバーから外され、事務所も退所して…あれ、退所したんならなんでPLEDISに来たんだ?
…まぁとにかく、なんか凄い人らしい。
練習生歴が長いメンバーは、彼に抜かされるんじゃないかと気を張っている。
正直僕からしたら、抜かされる、なんて考えが出てくることが羨ましい。
レベルが高いメンバーに着いていくだけでも必死な僕。加えて言語の壁だってそう低くない。
今だって、なんとなく言ってることは分かるけど、母国語ほど理解できているかと言われればそうではなかった。
練習が始まってしまえば、もう彼のことは気にならなくなっていた。
それだけ、自分のことに必死だった。ただ、初日から練習に参加するのには驚いたし、ほとんど指摘を受けていなかったのにもさらに驚いたけど。
練習が終わり、僕は床と友達になりながら息を整える。
今日は珍しくダンスレッスンのみで、その練習も終わった今、帰るのは各自の判断に任せられていた。
残って練習をしようと思ったが、あいにく明日までのボーカルの課題が終わっていないことに気付き、今日のところは帰ることにした。
WN「ジュナ、今日居残り練習する?」
JN「いや、今日は帰ろうと思ってる」
WN「俺も。一緒に帰ろ」
荷物をまとめていると、ウォヌに声をかけられた。
ウォヌの方もラップの歌詞がまだ未完成らしく、帰って書かなければいけないらしい。
帰り道、ふとウォヌが話題に出したあの人の話。
WN「あの人、いるじゃん。今日居残り練習してるんだって。スニョンが二人っきりで気まずいってこぼしてた」
JN「居残り練習?あんなに上手いのに?」
どうやらスニョンと居残り練習をしているらしい。
あんなに上手くても居残って練習をするのか。
WN「な。何を練習することがあるんだか、俺には分からないけど」
JN「あの人って有名なの?なんかジフンとかスンチョリヒョンが敵対視してたみたいだったけど」
今日の練習室のあの空気、作り出していたのはもっぱらあの二人とスニョンだった。
いつもは皆を引っ張ってくれる存在の彼らが、今日はどこかおかしかった。
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揚羽(プロフ) - はにわさん» この作品以外もお気に入り登録してくださっているなんて…!感謝感激何ちゃらです!笑 この作品含め他の作品も、どうか今後もよろしくお願いします!♡ (5月1日 14時) (レス) id: dc7b6890ce (このIDを非表示/違反報告)
揚羽(プロフ) - シヒさん» ありがとうございます!時々雑談目的で帰ってくることもあるので、お暇があるときに覗いていただければ嬉しいです^^ (5月1日 14時) (レス) @page31 id: dc7b6890ce (このIDを非表示/違反報告)
はにわ(プロフ) - お気に入り登録していた作品が一気に公開されたのでなんでかなって思ってたら全て作者様のものでした!少し寂しい気持ちもありますが、受験頑張ってください!やはり人生の壁の一つですね。悔いの残らないよう最後まで頑張ってください!応援しています! (1月14日 22時) (レス) @page30 id: 5308802bda (このIDを非表示/違反報告)
シヒ(プロフ) - しっかりとした目標を持ち勉学に励む作者様を尊敬します。陰ながら応援しています!来年の春また会えることを楽しみにしています。 (1月14日 22時) (レス) @page30 id: ccff3e8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
揚羽(プロフ) - (名前)ひなたさん» ありがとうございます😌 (6月25日 19時) (レス) id: 48d0ed6c97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:揚羽 | 作成日時:2023年5月28日 22時