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ただの嫉妬です、なんて言って少し不機嫌そうなチャンを横目で見る。
普段は大人びた考え方のしっかりとした子だが、Aヒョンに嫉妬とやらをする姿は、年相応の男の子だった。
VN「嫌いではないんじゃない?嫉妬してるだけでしょ。乗り越えたら普通に仲良くなりそうだけどね」
DN「うーん…とりあえず今はまだ難しいですよ。でも早いうちに受け入れないと。同じグループで活動するんだし」
VN「…そうだね」
正直なところ、同じグループでデビューをする。これから一緒にずっとやっていくという実感がない。
実感がないから、関心がないんだと思う。
ただ同じ事務所にいるだけの練習生。
そんな感じ。
…少しくらいは、関心を持ったほうがいいんだろうか。
そう思った日から数日経ったが、未だ関わりはゼロで。
ただ、以前よりは少し気にすることは増えたような気がする。
SG「ハンソラ、最近よくAヒョン見てるよね」
VN「あー…、いや、少しは関心持ったほうがいいのかなと思って」
そう言うと、分かりやすく目を輝かせるスングァン。
パッと笑顔になったかと思うと、突然立ち上がり俺の手を引っ張る。
SG「じゃあ話しかけないと!うわぁ、やっとハンソラがAヒョンに興味を…!」
スングァンに引っ張られながら立ち上がると、スングァンは部屋の隅にジュニヒョンたちといたAヒョンに向かって駆け出した。
ちょっと待ってよ。いくら何でも心の準備ってものが…
SG「Aヒョーン!ハンソラが話したいんだって!」
談笑していたジュニヒョンとミョンホヒョン、Aヒョンが一斉にこっちを向く。
VN「あー、えっと…」
何を言うかも決めておらず、特に話題もなかったので思わず言い淀む。
視線を上げるとAヒョン目が合い、こっちこっちと言うように手招きをされた。
「スングァンとハンソル、こっち来て座りなよ。みんなで話そ」
SG「ヒョン!ハンソラがヒョンと仲良くなりたいって!」
VN「ちょ、別にそこまで言ってない…!」
言ってしまってハッとした。
仲良くなりたいって言葉を否定するってことは、それは仲良くなりたくないってこと。
そんなこと、思ってない。ただの照れ隠しなのに。
気まずい空気が流れ、今すぐにでも逃げたい気持ちに襲われる。
その後すぐにダンスレッスンが始まったため解散したけれど、Aヒョンに対する気まずさは、レッスン後もずっと消えることはなかった。
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揚羽(プロフ) - はにわさん» この作品以外もお気に入り登録してくださっているなんて…!感謝感激何ちゃらです!笑 この作品含め他の作品も、どうか今後もよろしくお願いします!♡ (5月1日 14時) (レス) id: dc7b6890ce (このIDを非表示/違反報告)
揚羽(プロフ) - シヒさん» ありがとうございます!時々雑談目的で帰ってくることもあるので、お暇があるときに覗いていただければ嬉しいです^^ (5月1日 14時) (レス) @page31 id: dc7b6890ce (このIDを非表示/違反報告)
はにわ(プロフ) - お気に入り登録していた作品が一気に公開されたのでなんでかなって思ってたら全て作者様のものでした!少し寂しい気持ちもありますが、受験頑張ってください!やはり人生の壁の一つですね。悔いの残らないよう最後まで頑張ってください!応援しています! (1月14日 22時) (レス) @page30 id: 5308802bda (このIDを非表示/違反報告)
シヒ(プロフ) - しっかりとした目標を持ち勉学に励む作者様を尊敬します。陰ながら応援しています!来年の春また会えることを楽しみにしています。 (1月14日 22時) (レス) @page30 id: ccff3e8fe9 (このIDを非表示/違反報告)
揚羽(プロフ) - (名前)ひなたさん» ありがとうございます😌 (6月25日 19時) (レス) id: 48d0ed6c97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:揚羽 | 作成日時:2023年5月28日 22時