私の夫は、自慢のｱｲﾄﾞﾙ6(Satoshi) (ページ20)

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ﾁｸﾀｸﾁｸﾀｸ

病室は時計の音だけ鳴り響いてる

菜「…。」

あ「その…」

菜「ほんとに…ごめんなさい。」

あ「…あんまり自分を責めないで。」

菜「…なんで、そんなに優しいの…」

あ「え、」

菜「自分の大切な記憶を私が壊したんだよ」

あ「…」

菜「全て、あなたの記憶を失わせたんだよ？」

あ「…」

菜「ほんと、すいませんでした」

そう、言い残し帰っていった

すると、

翔「Aちゃん…」

1人の男性

あ「翔さ…ん」

翔「調子はどう？」

微笑みながら問いかける

ベットの隣にある椅子に腰掛ける翔さん

私もベットの上に座る

あ「わからないんです。」

あ「何もかも、だからどういう風に接すればいいのか、前の自分はどんな人だったのか」

翔「…」

あ「自分は何者なのか…、翔さんとはどういう関係だったんですかね？」

翔「どんな風にとか考えずに自分が思ったことをすればいいんじゃないかな？」

真剣な答えが返ってくる

翔「アドバイスになるか、分からないけど今はひとつひとつ思い出せばいいと思うけど」

私の目を見ながら…

真剣に…

翔「…それから、俺とAちゃんの関係は…」

あ「関係は？」

翔「友達…かな」