夕焼け(エース) リクエスト・歴女ちゃん ページ22
ある日、ジジイが俺と年の変わらない奴を連れてきた。
ジジイは俺にそいつと話すなと言って、山を降りていった。
エ「…おい。」
ジジイが行ってしまった後、そいつに声をかける。
そいつは何も言わずにこっちを見た。
エ「お前、名前は？」
そいつは少し悲しげに微笑んだ後、文字を書いた。
『話しかけちゃダメだよ。』
エ「何でだよ。」
『私は悪い子だから。』
すっと目を伏せるそいつ。
エ「俺も悪いぞ。」
そいつは少し笑った。
『君が思ってるよりずーっと悪いよ。』
そう書いた後、そいつは森の中へ入って行ってしまった。
エ「あいつ…どこ行ったんだ？」
森の中をウロウロする。
もうすぐ日が暮れる。
そうなりゃ危ない。
エ「…なんで、俺あいつのこと探してんだ？」
ふと冷静になった。
ほっときゃいいのに、何してんだ？
そう思った時微かな音が聞こえた。
貴「⁉︎」
エ「あ、いた！」
そいつは大きく目を見開くと、慌てて元来た道を戻ろうとした。
逃げ出そうとするそいつの手を掴む。
エ「…日が暮れると危ねェ。帰るぞ。」
そいつは横に首を振った。
エ「危ないって言ってんだろ！」
貴「ー‼︎」
そいつは何か言うかのように口を動かした。
だけど空気が漏れるような音がしただけだった。
エ「…話せねェのか？」
そいつは慌てて口を押さえた。
貴「…。」
エ「話せ。」
そいつに詰め寄る。
しばらくしてそいつは自分の生い立ちを書き始めた。
それは凄惨、という言葉では表せないほどに壮絶なものだった。
エ「…帰るぞ。」
それ以外に何も言えなかった。
そいつの手を引き、夕焼けの中家路に着いた。
お前と別れるまであと10年と少し。
突然、ジジイが来た。
ガ「…行くぞ。」
そいつはジジイを見た。
その目は空虚だった。
エ「…！」
何も言わずにそいつの手を掴んだ。
そのまま、そいつの手を引き森へ飛び込んだ。
貴「…！」
エ「逃げるぞ！」
お前を誰かに渡すもんか。
お前を苦しめる奴らに渡すもんか。
必死で走った。
日が暮れかかるまで走った。
「いたぞ！」
「捕まえろ！」
抗う間も無く俺は捕まり、そいつは海軍に取り押さえられた。
貴「…。」
そいつは諦めたように目を閉じた。
エ「おい…待てよ…‼︎」
お前は俺を見た。
それがお前の最期だった。
そいつは自分の胸を刺した。
最期にそいつは悲しげに微笑んだ。
ーありがとう
ーさよなら
花火(ルフィ・現パロ) リクエスト・綾瀬りほさん→←初恋(ルッチ) リクエスト・モンブランさん
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カノン(プロフ) - りとさん» ありがとうございます！お願いします！ (2015年4月24日 18時) (
レス) id: a1e2e6e512 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - スペードさん» 感想ありがとうございました！ジンベエ楽しかったです！ (2015年4月24日 18時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - モンブランさん» いえいえ、どういたしまして！楽しかったです！！ (2015年4月24日 18時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - カノンさん» お久しぶりです！リクエスト了解しました！ (2015年4月24日 18時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - ガナッシュさん» リクエスト了解しました！早く書き上げますね( ´ ▽ ` )ﾉ (2015年4月24日 18時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2014年12月16日 23時
