家族【白ひげ】リクエスト・動物大好きさん ページ21
お互いに孤独だった。
「ニューゲートの奴、またあの船を1人で潰したらしいぜ…」
「A、また病気の原因を1人で解明したんだって…」
凄まじく強かったニューゲート。
凄まじく医療ができた私。
互いに誰からも頼られたが、気は許してもらえなかった。人の輪の中に入れなかった私達は、お互いにポツリと船の人気のない場所にいた。
そんな私達だから、気が付かぬうちに惹かれ合っていたのかもしれない。
「ニューゲート。あんた、1人？」
「ああ」
「それじゃ、私の話し相手になっておくれ。私も1人きりなもんでね」
初めは私からだった。それからは、ニューゲートも声をかけてくれるようになった。なにかと2人で飲む機会も増えていった。
「ニューゲート、あんたは夢ってあるかい？」
「…家族」
「え？」
「俺ァ家族が欲しい」
そういった時、ニューゲートははにかんだように笑った。グララ、と独特の笑い声をあげる彼は、いつも以上に穏やかに見えた。
「そういうお前の夢はなんなんだ？」
「愛する誰かのそばで幸せに生きてみたい」
「愛する、誰か…？」
「柄でもない夢だけどさ、ガキの頃からの夢なのさ」
そう言ってはにかむ私をニューゲートはいつになく真面目な顔で見つめた。ドキリとするほど真っ直ぐな視線にたじろぐ私の肩を、ニューゲートの手が包んだ。壊れものに触れるかのように触れるその手は、微かに震えていた。
「A、その夢を俺に叶えさせちゃくれねぇか」
「…え？」
ドキドキと胸が痛いほど高鳴る。いつになく真面目な顔をしたニューゲートの頬には、微かな赤みがさしていた。
「俺の家族に、なる気はねぇか」
ニューゲートらしからぬ消えそうな声だった。だから、本気だってすぐに分かった。
｢…ふつつか者ですが｣
震える声でそう頷いたあの日から、何年経っただろう。時代は変わり、お互いに老いた。
｢A、お前の夢は叶ったか？｣
ある日、不意にニューゲートがそう言った。
「俺ァ、お前を幸せにしてやれたか？」
ニューゲートは真っ直ぐに私を見た。
「ああ」
私は少しだけ笑った。ニューゲートも笑った。
「A、俺も幸せだ」
ニューゲートの手が私の方を包み込んだ。
大きな無骨な手だ。昔と変わらない大きな手。
「生まれ変わってもまたお前と家族になるぜ、俺ァ」
そう言うニューゲートの手にそっと顔を寄せた。
「必ず見つけておくれよ」
おやすみなさい【トラファルガー・ロー】→←会いたい 【マルコ】
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りと(プロフ) - こゆさん» お返事が遅くなってしまい、すみません<(_ _)>リクエスト承りました！ここではお話がいっぱいになってしまいましたので、続編の方で書かせて頂きますねヽ(*^^*)ノ (2021年8月11日 19時) (
レス) id: 4416da2808 (このIDを非表示/違反報告)
こゆ - 夢主がロシナンテと女性が仲良さげに話していて嫉妬する話を見て見たいです！ (2021年8月9日 23時) (レス) id: 0874e209a6 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - マリコさん» マリコさん、リクエストありがとうございます！しかし、残念ながらこのリクエストは受けられません…すみません<(_ _)>プリキュアに関する知識がないことや、私自身の地雷に抵触する部分がありますので…|ω･`)他の短編集でのリクエストをオススメします(´∀｀*) (2021年7月31日 1時) (レス) id: 4416da2808 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 嫁子ちゃん。さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると、本当に励みになります(^^♪修正・加筆後に、また新たなお話を追加していく予定ですので、待っていていただければ嬉しいです(*´∀｀) (2021年7月31日 1時) (レス) id: 4416da2808 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - ☆kon☆さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(>人<) (2021年7月31日 1時) (レス) id: 4416da2808 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2018年1月16日 22時
