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人の波をかき分け、悟に導かれるがまま、歩く。
無言ではあるが、手から伝わる安心感が私を落ち着かせてくれた。
そう思っていると、前を歩く悟の足が止まった。
「A、ここの服屋」
『わ、めっちゃ可愛いお店じゃん。よく見つけたね、悟』
「前に一度、店の前を通った時にお前に似合いそうだなって思っただけ」
やっぱ優しいな、悟は。
悟と繋いだ手から店に視線を戻すと、改めて可愛らしいお店だなと思う。
店の中に入ると可愛らしいピンクのワンピースを見つけた。
かわいいな、と思いながら手に取ろうとしたら、後ろからいきなり「お前に似合いそう」
と声が聞こえた。
『わ、びっくりした……。悟が似合いそうって言うなら買おうかな』
「じゃ、買ってくる」
『……え?』
驚く私を置いていき、悟はピンクのワンピースを手に持ちながらレジへと一直線に向かう。
置いていかれないよう私も悟の後を追いながらも、頭の中で状況整理を行う。
「カードで」
その一言で店員との会話を済ませ、会計を終わらせた。
店員からもらった服の入った店のショッパーを私に渡してくれた。
「これ、プレゼント。俺がお前に似合うからって買っただけだからお返しはいらねーからな」
キュンときた。
『ありがとう。次デートする時は着てくるからね』
「ん、楽しみにしてる」
そう言って頭をぽんっと優しく撫でるように置いた。
まだ、遊んでる途中なのに次のデートがとても楽しみで待ちきれないくらいになっていた。
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ゆず - お知らせ、把握です!私も来週テストです、、更新楽しみにしてます!! (2022年6月12日 20時) (レス) @page18 id: a570195afd (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - いつも更新楽しみにしてます (2022年6月9日 22時) (レス) @page17 id: 785825e28f (このIDを非表示/違反報告)
りりり(プロフ) - もう死んでしまうのに、こんな大切で別れたくない人に出会ってしまったと考えると涙がとまりません。 (2022年5月12日 1時) (レス) @page11 id: 1dca6ab714 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あまね x他1人 | 作成日時:2022年1月27日 7時