知るべき事、知らなくてよかった事[ARS+Y] (ページ17)

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警察の人も少なくなり、撤退ムードになってきた被害者の部屋。
人の出入りが多くなったドアから、押し出されるように櫻井が現れた。
「ねぇ。A、あそこに翔くんがいる！」
子供の様に、松本は櫻井を指差した。
「あ。翔くん？どしたの？」
「車の用意をしてた。そろそろ、俺達も撤退するよ。」
と、櫻井は言って、親指を立ててドアの向こうを指した。
「A？松潤？誰と話してんの…って、翔ちゃんだ。」
部屋の奥まで行っていた大野が話声を聞きつけて三人の元へやって来る。
「あ。お疲れ、リーダー。」
櫻井は右手を上げる。
それにつられるように、大野も手を上げた。
「あとは…ニノと相葉くんだけだね。」
と、松本が言った。
「よし。ニノは俺が呼んで来るよ。」
と、大野が言ってまた部屋の奥へ消えて行った。
「おっ！みんな集まってるね！そろそろ帰るの⁈」
いつの間に櫻井の後ろに立っていた相葉がテンション高めに言う。
「うん。そうだよ。」
と、櫻井が振り向いて言う。
「みんな～連れて来たよ～」
と、大野が手をブンブン振りながら走る。
後ろで二宮が大野に引っ張られるように手を握られていた。
「大野さんっ！走らなくていいから！」
ゼエゼエ言いながら、二宮は叫ぶように言う。
「これで…全員揃ったかな？」
と、櫻井が聞く。
「そうだね。行きますか！」
と、Aは元気よく答えた。