最後まで一緒にーPart2ー (ページ36)

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80話ページ36

智side

松潤に話しかけて、静かに涙を流す翔くんの背中はいつもゴツゴツしててたくましく見えるはずなのに、

…ニノよりも小さく見えた。

俺らの思いはただひとつ。

早く目を覚まして。

それだけ。

松潤、みんな待ってるよ？

ガチャ

ん…

和「おーのさぁーん！起きてください！潤君の病院行きますよ！」

いまなんじ…？

はちじはん…

智「8時半！？」

和「まったくもー。寝坊ですよ。」

智「ごめんっ！」

「9時から病院開くから、8時半過ぎには家出れたらいい感じだね。」

昨日そう話してたのをふと思い出す。

あーやらかした。

ダダダダダ

ガチャ

リビングに入ると多分後着替えたら家を出れるであろう相葉ちゃんがいた。

雅「おはよ、リーダー。寝坊？笑」

智「ほんっとごめん！笑」

雅「あ、朝ごはんねニノがリーダーの分も用意してるよー。」

やっさしいなぁ。

和「ほらさっさと食べて準備する！」

智「はいっ！」

それからなんだかんだバタバタしながら準備して9時くらいに出発。

寝坊したことに関してニノにぐちぐち言われてたけど、病院が近くなるにつれて口数が減る。

大丈夫。いつもどうりでいいんだ。

病室の前で一応ノックしてみる。

和「返事ないってことはきっと翔さんも寝てますね？」

ガラガラガラ

雅「…予想通りだね。」

翔くんは松潤のベッドに顔を伏せて寝ていた。

きっと夜中ずっと彼のことを見ていたんだろう。

智「もう少し寝かせといてあげよ？」

和「そうですね…。」

雅「うん。」

翔「…んー。」

雅「あ、翔ちゃんおはよ。あ、こんにちは？」

それから2時間後くらいに翔君が起床。

翔「ふわぁ～。みんな来てたんだね。」

雅「うん。」

和「あ、翔さん。これ。」

翔「サンドイッチじゃん！ニノ作ったの？ありがとな。」

微笑ましいこの光景。

でも見慣れたいつもの感じではないかな。

松潤。

君がいないとやっぱり「嵐」って感じがしないっていうか…

やっぱり5人じゃなきゃだめなんだよ。

本当にそう思う。

ニノのサンドイッチを食べた翔君はいったん帰宅することに。

昨日はずっと病院でお風呂も入れてないからね。

和「潤君さ…ただ眠ってるだけに見えちゃうね。」

ニノがぽそっと呟く。

チューブやら何やら体から繋がっているものはあるが、顔色は悪くない。

確かに、眠っているように見える。

…生死を彷徨っているようには見えない。

それなら…

早く…早く起きてよ、松潤。