最後まで一緒にーPart2ー (ページ18)

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63話ページ18

翔side

医「意識レベルが低下していてかなり危険な状態です。緊急手術を行いますが、これはあくまで応急処置にすぎません。…もしもの場合の事もお考え下さい。」

5分前くらいに先生から告げられたこの言葉が俺らの頭の中をループする。

救急車で病院に運ばれた潤はそのまま処置室に連れていかれた。

別室で説明を聞いていた俺らに告げられたこと言葉に対して、誰も相づちを打つことは出来なかった。

俺や智くんでさえも。

ニノと相葉くんは急すぎる出来事に頭が追いつかなくてパニックになってた。

それを支えるのが俺の役目だなって思ったはずだったんだけど…

出来なかった。

目の前で吐血したせいで真っ赤になった胸元を苦しそうに上下している潤の姿を見ると頭が真っ白になりそうだった。

今なにが起こっているのかなんて少し考えればわかるものを、あまりにも受け入れ難すぎて理解しようとできなかった。

雅「な、んで…何でなんだよ…」

誰も喋れるような雰囲気でない重い空気の沈黙を破ったのは相葉くんだった。

雅「最近は病気だってこと忘れちゃうくらい元気にしてたのに…」

本当にそうだった。

本当は病気じゃないんじゃないかって思うくらい最近はみんなで楽しく、元気に過ごしていたんだ。

だからこそ、急に起きたこんな出来事をみんな理解出来ていないんだ。

和「じゅくんと、ドラマ、見る約束したんですっ…なのにっ…」

智「うん…うん。」

リーダーが溢れる涙を拭いながら話すニノの背中をさすって、話に頷いて。

俺は背中越しにいる相葉くんを支えて。

こんなにピッタリみんなでくっついても、足りないんだよ、潤。

なんでだよ。

潤がいなくなって1人欠けたら嵐じゃないんだよ。

きっとそれは俺以外のメンバーも全員思ってる事だよ。

早いよ…早すぎるよ。

まだまだやりたい事も、やらなきゃいけない事もたっくさんあるよ。

ライブだって、VSだって、しやがれだって、歌番組だって…どれもどれもお前がいなきゃ…

お願いだから…早く5人の嵐に戻らせて…

そんな思いを俺は、手術中の赤いランプが光ってる扉の向こうに向けた。