最後まで一緒にーPart2ー (ページ13)

今日:12 hit、昨日:4 hit、合計:57,280 hit

58話ページ13

和也side

今日は比較的すんなり目覚めた。

ふと、昨日の事を思い出す。

和「潤くん…一人で泣いてたな。」

死と隣り合わせで生きていかなきゃいけない辛さなんて本人しか、わかんないんだ。

今日が最後の撮影日。

心の底から何もなく、平和に終わることを願う。

和「やっべ、準備しなきゃ。」

スタッフと話し合いがあったのをすっかり忘れた。

和「今日も頑張ろっと。」

和「今日はこんな感じでお願いします。」

スタッフ一同「はい！」

あっ！

和「潤くん！おはよ。体調は？」

潤「あ、ニノおはよ。大丈夫だよ。…昨日はありがとね。」

ふふっ

和「いえいえ。…あれ？翔さんたちは？」

潤「あれー？さっきまでいたのに…あ！ケータリングの方行ったかも。」

和「そっか。」

俺は潤くんの隣に腰かける。

和「どーだった？…ハワイでの撮影は。」

潤「すごい…楽しかったし、嬉しかった。最後にこんな思い出ができて。」

最後、か…。

潤「前に言ってた、このドラマのラストシーンなんだけどさ、俺…」

潤「っていう感じにしたいと思って。」

何て言うか…

和「潤くんらしいですね。」

潤「そうかな…？」

和「じゃあ今週末にでも完成した台本見せますね！」

潤「うん。楽しみにしてるね。」

ドラマのラストシーン。

潤くんの最期のドラマ。

そう思うと、台本がビビっと頭に浮かんだ。

これだ！

撮影までまだ時間があったからパソコンに向かってラストシーンを打ち始める。

和「…できた。」

嵐のスペシャルドラマの台本、ラストシーンが。

和「あ、でも…。」

最後の台詞、潤くんに決めてもらおうかな。

そう思って最後の2つの台詞を消した。

ス「皆さん、準備出来たのでスタンバイしてくださーい！」

嵐「はーい！」

あれ？いつのまに楽屋にみんな揃ってたんだろ…笑

和「みんないつ楽屋に来たんですか？」

翔「大分前からだけど…まさか、気づかなかった？笑」

和「そのまさかですね笑」

雅「どんだけ集中してたのさぁー笑」

あぁ、この雰囲気好きだなぁ。

潤くんもみんなも笑ってて、何かわちゃわちゃしてて…。

こんな何気ない雰囲気、俺大好きだなぁ。

和「さ、今日も頑張りましょうね！」

翔「あぁ。」

雅「もっちろん！」

智「うん！」

潤「ふふっ、ニノありがと。」

潤くんが笑ってる。

俺はその笑顔のためにこのスペシャルドラマを企画したんだよ。

だから、ずっと笑顔でいてね…。