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(だがまぁ、取られた所で倍取ればいい話)
蜂楽くんの無面パスで
ボールが蟻生くんへ渡る。
御自慢の足の長さを使って
難なくボールを回収した蟻生くん。
「この空域は“俺”の
そしてお前のスピードが届く前に放つのみ」
俺の所にボールが来た。
すると後ろから
馬狼くんの腕が伸びて来る。
「マイボール」
小柄さを利用して
絡みついて来る腕から逃れる。
(…この場合
ホントは凛に渡すのが正解だろうけど)
俺はボールを蹴り上げる。
すると相手は少なからず動揺する。
…今回は凛以外の味方もだが。
そして俺はボール近くへ走り
そのままシュート。
「…うん。イケるね」
「おいA」
後ろから文句の声が聞こえる。
俺は凛の方を向いてピッと小さく舌を出した。
「お前いっつも自分ばっかだろ。
つーか凛は俺から取りに行かなきゃ
絶対撃たせねえじゃん。
だから文句は受け付けてねえよ」
「__チッ」
鼻で笑うと蜂楽くんが寄って来た。
「凄いね、今の!
ぶわって覇気みたいなのが出てた!!お嬢B凄い!!」
「…前から気になってたけど
俺がBならAは誰だよ」
「ん?そこにいる千切だよ!」
(成る程…)
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作者名:響輝 | 作成日時:2022年12月30日 0時