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164時間目 ページ15

 
 
教室の扉を後ろ手で閉め、

挨拶を交わす二人に近づいて行く。
 
 
 



「はじめまして。織田Aの母です」
 
 

「…」


 
 
 




母ではないのだが…。
 
 




「担任を務めています。烏間と云います」

 


 


 





席に座り、姿勢を正して

視線を感じながら瞳を閉じる。
 
 



 
 
 

 


 




「それで、今回の本題なのですが」
 





義母と烏間先生の会話だけが教室に響く。

 
 
 






「この子を此の教室から
脱出させてやりたいのです」

 
 
 
「…ほう」

 
 

 





「ご存知の通り、この子は素行不良や成績不良で
落ちた訳ではありません。


身に覚えのない出来事により
勝手にクラスを落とされてしまったのです。


理事長先生もこの子には本校舎へ是非
復帰してほしいと
言って下さっていまして。
 
 


この子、普段は無口で無表情で…

親である私が支えてやらないと駄目なんです。


 


ですので、どうかお力添えを…」
 
 



 
 






 

烏間先生に頭を下げる義母。

 

私は烏間先生の視線を無視し、

瞳は開けず話だけを聞く。
 
 




すると義母が私に云った。

 
 
 
 



「ほら、A。

貴女もちゃんと頭を下げなさい」




 
 
 


 

(…?)

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作者名:響輝 | 作成日時:2022年11月10日 0時

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