シルヴァ家次女は、もうひとりのおちこぼれ。【ブラクロ】 (ページ38)

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もうひとりの　３３ページ38

「にゃ～」
　

愛らしい子猫。
魔法は、本人の性格が大きくでてくる。
　

そんな彼女が出した子猫は、とても優しく
「お姐さん」な彼女を生き写したようなものだ。

　
　

私はこの前、ネブラ姉様とした会話を思いだす。

“ネ「運命の赤い糸って知ってる？」”

“『ロマンチックな表現としてよく引用されてますよね。
　何度か本で見た事が有ります。』”
　

“ネ「つまり、言い換えると
　たった１本の赤い糸が〔運命を変える力〕をもってるのよ」”

　

“『言い換えて聞くと、凄いですね…。』”
　

バ「え、ねっ猫！？」
　

魔女「(まさか…本当に！？)」

　

試すようにアスタさんを動かした。

その矛先はノエル。
　

バ「ダメぇ！！！！！！」

すると、バネッサの叫びに反応した猫は、飛び跳ねてアスタの肩に前足を置く。

しかし、前足を置いただけで何も起こらない。

魔女「悔やむがよい。魔女王を軽んじた罪をな」
　

　

『…まだですけど。』
　

私のつぶやきは、誰にも聞こえていなかったようだった。

魔女「やはりまだ不完全だったか…
これからは完全なる私の元でしっかりと育んであげるから安心し…！」

しかし、ノエルの首は切られても
すぐに“その前の段階”へと巻き戻る。

そしてターゲットがフィンラルさんへ変更しようにも魔女王はできない。

　

何度も何度も繰り返す中で、
魔女王の中には一つの仮説が浮かんだ。

　

ソレを試すも、失敗に終わる。

　

魔女「(ならば猫本体は！？)」

本体へと攻撃するも、それも失敗。

魔女王は驚きで顔を染める。
　

そして、バネッサさんを褒めたかと思うと、
彼女を拘束し、彼女を蝕み始めた。
　

　

　

　

　

　

その光景を見た瞬間、私は魔法を発動した。
　