里見カップル . 。

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昨日の夜 海斗からラインが来て 明日会えないかと言われた。


勿論返事は即おっけー。
あれから1人ファッションショーを開いて楽しみに待っていた今日という日。


最後に海斗にあったのは10日
少し会わないだけでめっちゃ寂しく感じたのはそれほどすきなんだろうと思った。


いつもの待ち合わせ場所に着くとすでに海斗は待っていた。


『 海斗 ！ 』


名前を呼び手を振ると優しく微笑んで手を振り返してくれる。そんな彼に駆け寄ると 彼はいつものように私の手を取り指を絡め繋いだ。


3月も半ばとはいえ少し肌寒い。そんな中待ってくれてたんだろうなというくらい 海斗の手は冷たかった。


朝が弱い私のためにデートは午後から。
今日は海斗プレゼンツらしい。

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どこに行くのか知らされないまま着いたのは水族館。

随分前に海斗に話した クラゲの水槽の前にずっと立ってるくらいすきだという話。
しょうもないことなのに覚えてくれていたのか 連れてきてくれたのは都内で一番クラゲの展示が多い水族館だった。


狡い。


薄暗い館内 。平日ということもあり人は少なくて
少しだけ積極的にもなれる。


いつもだったら恥ずかしくてやりもなしないけど
繋いでるだけだった手を離し腕を絡めてみる。


すると海斗は満足そうに口元を緩ませると私の耳元で


海『 ほんと可愛いね A。』


甘ったるい言葉を静かな館内に響かないよう少し掠れた声で言った 。
小悪魔を通り越した悪魔。意地悪。


真っ赤に染まってるであろう顔を隠すように海斗の前を歩き向かった大好きなクラゲ。


この水槽を前にしてどれくらいたっただろうか。
わからないけど海斗は何も言わずに隣にいてくれる。


こういうところが 私にはもったいないくらい素敵だなと実感するんだ。

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