ご。 ページ6
私は栃木に引っ越す前に、莉央へ手紙を送った。
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莉央へ。
莉央がこの手紙を読む頃には、
私は栃木へ引っ越しているね。
酷いことを言ってしまって、
莉央を傷つけたよね。ごめんなさい。
莉央の痛みは、私が1番知っていたはずなのに。
私には謝ることしかできないけれど、
これが精一杯の気持ちです。
もう私は莉央に会う資格はない。
だから、ごめん。さようなら。
夏渚より。
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本当は離れたくなくて。
ずっと一緒にいたくて。
でも...そんなことをする資格は私にはない。
だから、せめて君に手紙を送ろう。罪を償おう。
たとえ、莉央が許してくれても私はもう君には会わない。
さようなら、ありがとう。莉犬くん。
-莉央side-
凛空くん「あ、莉央ちゃん?姉ちゃんが、自×をしようとしたんだ。」
莉央『うん...知ってるよ。それでどうしたの...?』
昨日の夜、夏渚から電話が掛かって来た。
今更何だと思ったが、一応話を聞いた。
内容は、病気に負けて死ぬより自ら「死」を選ぶ。ということだった。
俺は「そっか...」しか言えなくて。
だって「生きろ」って言っても残酷だし...こんなの、言い訳に過ぎないか。
そして、次に凛空くんが放った言葉は衝撃的な言葉だった。
凛空くん「僕が助けたら、姉ちゃんは気絶したんだ。
その隙を狙って、先生が手術をして成功した。
分かったかもしれないけど、姉ちゃんは生きているんだ。」
俺の頬には、いつの間にか暖かい水が瞳から溢れていた。
夏渚は、俺に酷いことを言ったのに。
...まだ心の底では、信じていたんだ。
いつかまた夏渚と笑える日が来るって。楽しい日々が戻ってくるって。
莉央『...ありがとう。凛空くん。
俺はもう...夏渚と一緒に入れないから。夏渚を助けてあげてね。ばいばい。』
凛空くん「今までっ、ありがとうございました...ごめんなさい。ばいばい。」
凛空くんがいる電話の向こうでも泣いているような声がした。
ばいばい。凛空くん、夏渚。
また、会えるかな_____
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作者名:ふる。 | 作者ホームページ:http://sakura///satomi
作成日時:2019年6月15日 10時