愛に焦がれて憧れて。【赤×黄】 (ページ21)

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自分の荷物もこっちに持ってきてあったから、お言葉に甘えてシャワーだけお借りさせてもろた。

ささっと浴びて出ると、横になったまま眉間にしわを寄せてはる。

赤「先輩…？大丈夫ですか？」

乱れた前髪をよけて、そっとおでこに手を当てさせてもらうとけっこう熱くて。
急いで冷却シートを貼る。

薬、まだ効いてこんのかな。
苦しそうな姿を見ているだけでかわいそうで、できることなら変わってあげたい。

シャワー借りたら自分の部屋に戻ろうと思っとったけど、

赤「…好きな人置いて、部屋出れるわけないやないですか」

こんな状態の先輩を一人で置いていくことなんかできんくて。

ベッドの横まで椅子を持ってきて、そこに座った。

綺麗な顔が歪んでいるのが辛くて、ちょっとでもはよよくなりますようにって、投げ出された手を一瞬、ぎゅっと握ってから布団をかけ直す。

少しだけ穏やかになった寝顔を見つめているうちに、自分の意識もゆっくりと薄らいでいった。

　…か

　…おか

　…しげおか