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うわぁどうしよう!


こっちは勝手に舞い上がって意識してるっていうのに、先輩は一人目を輝かせて水槽に見入っていた。



黄「あ、ほら!ウミウシ!めっちゃかわいいなぁ」

かわいい?これが?

思わず飛び出しそうになる本音をぐっとこらえる。



赤「っそうですね。色も派手やし」

黄「なあ?いっぱいおってかわいいなぁ」



水槽の中にいるどんな生き物より、目の前のあなたのほうがよっぽど可愛いです、なんて。

いつか言えたらええのにな。





黄「うわぁ!ほら!こっち見て!!」

赤「っ!!!」



ぐいっと腕を引っ張られて体温が上昇する。

目をきらきらさせながらどんどん先へ進んで行く姿はいつも見ているかっこいい先輩とは大違いやけど、こんなん見れるなんて滅多にない機会やしいっぱい目に焼き付けとこ。



赤「先輩魚が好きなんですか?」

黄「魚っていうか生き物が好きやねん。動物園も大好きで、」

赤「へぇ。。。」



気のない返事をしてるように見せかけて有力情報を入手できたことに内心舞い上がる。
なるほど、先輩は動物が好きなんやな。今度その話題振ってみよーっと。

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作者名:紗緒 | 作成日時:2021年4月19日 21時

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