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Aside
あのさ、と続けざまに私の名前を呼ぶ。
それだけで心臓が跳ねてしまいそう。
kn「俺にとって、Aは特別な存在だなって思うよ」
「特別…………？」
kn「うん。何だろうな。恋愛感情とか、兄妹的なホントそういうのじゃなくて。ただAと一緒にいると色々楽しいし。振り回されても振り回してても楽しいよ」
そんな言葉が嬉しくてしょうがないのは、心が不純だからだろうか。
でも私にとって、彼が特別かはまだ良く分からない。
私にとってきんときは、ただの優しくてかっこよくて意地悪なターゲットでしかないよ。
今も、まだそうなんだよ。
私はきみに、“ 悪魔として ” しか接していないんだよ。
kn「だから、全然気遣わなくたっていいから。AはAらしく！ね！」
照れ臭さを誤魔化すように笑いながらまたしても優しい言葉をかけてくれる。
そんな甘い言葉に体が火照る。心臓が全くもって鳴り止まない。
頭がクラクラする。視界がグラグラする。
あれ、コレって＿＿＿？
kn「A！？ちょっ、ええぇえっ！？」
限界だった。
見た目の割にガッツリとした体にもたれかかると驚いた声が耳元に響く。
彼の声が遠のいていく。視界も暗くなった。
私、もしかして動き過ぎで熱出したのかも。
彼の体に身を寄せ、そのまま意識を無くした。
・
気が付けばふかふかの毛布に包まれていた。
ここが何処かも分からない。あの後どうなったかさえも。
きんときあの時めっちゃ大事そうな事言ったのに……最悪だ。
その続きが聞きたかった、だなんて自惚れそうになる。
きんときはきっと一緒に居て楽しいよと素直に言ってくれてただけだ。
別にそれ以上を求めてる訳でもないし、私だって今のままでも構わないと思っている。
違う。だから意識なんか決してしてない。
彼は私にとってただの＿＿＿。
kn「おっ。起きた？」
「あわっ。あああえ、きんとき？？」
kn「何でそんな慌ててんの笑」
ここ俺ん家だから、と水を絞った冷たいタオルを私の額に当てながら話を続ける。
俺ん家だからと言われて余計慌てずに居られるか。
それに体が弱っても変身が解けなかったのも不幸中の幸いだった。だからといっていつ解けてもおかしくはない。
そろそろ魔界に帰らなきゃ。
「きんとき私そろそろ、」
うん、そうだね。と私の言葉をわざとらしく遮った。
私のほうを見ず、ただ気持ちを抑えるように。
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うさちゃ(プロフ) - mekanさん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けて本当に嬉しいしとても光栄です！！これからも応援よろしくお願いします！！！笑 (3月26日 8時) (
レス) id: 1f3f4e31c6 (このIDを非表示/違反報告)
mekan - コメント失礼します！！めちゃくちゃ面白いです！！一つ一つの言葉がうまく表現されていて続きが気になりまくりました！！Nakamu さんのお話も頑張ってください！！ (3月20日 19時) (レス) @page20 id: facc464c1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさちゃ | 作成日時：2023年7月27日 12時
