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Aside
戸惑う私を「まぁまぁ」と掠れ声で宥める。
そんな彼は、とっても清々しいような優しい顔をしていた。
knsm「ここを営む俺が言うっちゅうのもなんやけど、悪魔はやっぱり欲深くあらへんとな。ただ、ニンゲンに成るにはむしろ全ての欲を捨てんと、君はすぐニンゲンの波に飲まれてまうやろうな」
「私は、中途半端ってことですか。欲深く生きてないってことですか」
knsm「……人間になったところで君の抱えている不安はきっと消せへん。せやから例え今中途半端やったとしても絶対に“ どっちか ”を選ぶ必要なんかない」
「だ、だとしても！そんな無茶な＿＿＿」
knsm「どんなに無茶だろうが矛盾してようが、もっと欲張っちゃえよ――『どっちも手に入れてみせる』ってな」
ハッ＿＿とした。
私は悪魔を人間以上に舐めていたようだ。
血筋的には「悪魔の子」だなんて分類され差別されてしまう。
でも違う＿＿＿この人は。
れっきとした、一人の悪魔じゃないか。
そう思うとなんだか、私でも出来るんじゃないかと思えてくる。
どれもこれも全部手に入れられたら。
悪魔としての誇りもなかむ達も、そしてきんときも。
knsm「せや、その眼。……決意は固まったみたいやな」
「………………はい！ありがとうございます！」
knsm「いやーそれにしても、俺は元から君をニンゲンにする気なんかもっぱらなかってんな」
「え、？どういう＿＿＿」
？「A！！！！！！！」
え＿＿＿？
なんで、どうしてここに…………？
knsm「ホラ、な」
まさか、幻影…………？
いや会いたいからって幻まで見ちゃうなんて。
流石に……どうかしてる……………………。
？「逢いたかったんだ。ずっと」
夢じゃ……ない…………？
きんときが魔界に来るなんて……そんな。
kn「辛い思いさせてごめん。俺のせいで、ごめんね」
信じられなくて、でも確かに信じたくて。
私の好きな人が目の前に居るんだって。
kn「俺、俺気付いたんだ。Aじゃないとダメなんだって」
「そんな……ズルいよ……………………」
私の方が先に好きだったに決まってるのに。
気付いた時には既に叶わない恋だって分かっていたのに。
それなのに＿＿＿好きで好きで。
kn「好きだよ。A」
胸が張り裂けてしまいそうだ。
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うさちゃ(プロフ) - mekanさん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けて本当に嬉しいしとても光栄です！！これからも応援よろしくお願いします！！！笑 (3月26日 8時) (
レス) id: 1f3f4e31c6 (このIDを非表示/違反報告)
mekan - コメント失礼します！！めちゃくちゃ面白いです！！一つ一つの言葉がうまく表現されていて続きが気になりまくりました！！Nakamu さんのお話も頑張ってください！！ (3月20日 19時) (レス) @page20 id: facc464c1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさちゃ | 作成日時：2023年7月27日 12時
