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きんときside
レナ「な、なんでや…………！？完全に魔術には掛かってたはずやのに……！」
一歩、また一歩と後退りして震えた足が支えきれなかったのか尻もちをつく。
怯えたように俺を指差す手さえ震えながらまだデカい口を叩いていた。
レナ「ウ、ウチが今までどんだけ綿密に計画してきた思ってん！夏祭りでキミを見つけてから、あの邪魔な女を排除するために苦手な “ 魅力 ” 以外の精神系の魔術もかけて＿＿＿めっちゃ時間かけたのに！！」
ブツブツと色々毒を吐き出しているが内容はさっぱり。でも分かった。
Aと喧嘩したのは事実だがデットヒートしたのはコイツの魔術のせい。俺はコイツに洗脳されていた。
許せない。だから悪魔は嫌いなんだ＿＿＿。
《きんときって、ホント小悪魔みたい》
ねぇ。お願いだから、違うって言ってよ。
自分は人間だよって、嘘偽りないいつもの笑顔で言ってよ。
逢いたいなぁ……。
レナ「今まで一回掛かった魔術を人間に解かれた事なんて無かってん。ホンマ意味分からんし有り得ないし！……………え、？いやキミ、もしかしてさ＿＿＿＿」
「やめて？…………俺は、ただの人間だから。ほんとただの変哲もない、普通の」
言葉が詰まった。大学の話をした時のように。
お願いだから誰も俺の過去は掘り返さないでくれよ。思い出したくもない。
生まれてから一回足りとも人と楽しく会話なんかした事無かった。
やっと出来た気が置けない存在が＿＿＿Aだった。
気付いたら傍に居て欲しくなっていた。ずっと。
レナ「確証は無いけど…………
「もういいから。もういいからさ。俺の目の前から、消えてくれない？」
全部全部鬱陶しくて仕方が無かった。
Aと俺の仲をわざと悪くした事。Aを邪魔な女呼ばわりした事。全てが許せなかった。
レナ「きんとき君………………。結局、あの子を選ぶんやな」
目に涙を浮かべて彼女は立ち上がった。まだ足は震えている。
ちょっと言い方キツかったかな。いやでも、これぐらい言わなきゃ意味が無い。
Aが知ったら、女の子泣かすなって怒りそう。というか会ったら最初に、何言われるんだろう。
あぁ。久しぶりに、声聴きたいなぁ……。
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うさちゃ(プロフ) - mekanさん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けて本当に嬉しいしとても光栄です！！これからも応援よろしくお願いします！！！笑 (3月26日 8時) (
レス) id: 1f3f4e31c6 (このIDを非表示/違反報告)
mekan - コメント失礼します！！めちゃくちゃ面白いです！！一つ一つの言葉がうまく表現されていて続きが気になりまくりました！！Nakamu さんのお話も頑張ってください！！ (3月20日 19時) (レス) @page20 id: facc464c1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさちゃ | 作成日時：2023年7月27日 12時
