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Aside




確かに、きんときに『特別』って言われた時は嬉しかった。
けど本来のきんときを愉しませる目的を達成出来たかと言われればそうじゃない。
結局ずっと嬉しくてはしゃいでいたのは、私だけみたいだった。


きんときは、優しいから。
私のわざとらしい行動に気付いてさらに気を遣わせないように気遣ってくれたんだろう。
申し訳ないしとても不甲斐なかった。





「………はぁ………………今感情すっごい迷子」

kr「まぁその様子だとだろうね」

「……………………情けないね…………これじゃあ、本当にきんときに申し訳ないし、きんときが可哀想だなぁ…………」





きりやんは少し考え込んだ後、「俺は……それは違うと思うけど」と優しい声で私の言葉を否定した。
言い方も声も優しかったのは、彼なりにオブラートに包もうとした結果だろう。





kr「んー。『可哀想』って受け取るのは人それぞれ自由だけど、それをその人が可哀想だからって勝手に解釈して押し付けるのは違うくない?って話。この人が『可哀想だ』って決めれるのは、その人自身だからね」

「確かに…………。でも、きんときに申し訳ないのは本当だし、私どうしたら……」

kr「この場合、どうすればいいかなんて考えるのは最後でいいと思う。まず考えるのは、自分は『どうしたいか』とか、最終的に『どうありたいか』を考えた方がいいよね」

「どうありたい…………そりゃもちろん!……元の関係に戻りたい。私がきんときに接触して、きんときが笑って、それで………………」





きりやんはまた考え込むように黙った。
考えはきっとあるのだろう。今は言葉選びの最中なはずだ。





kr「………………言っちゃ悪いけど……。あーいや、これはまた今度でいいや。じゃあAはさ、きんときに『特別』って言われた時、どう感じた?」





どう感じた___それは勿論、“ 複雑 ” だった。





私は悪魔。そして彼は人間。
種族も違うし、増してや私は彼からしたら不幸へ堕とそうとしている存在。
人間として終わっている存在にしようとしている。



それでも私は《人間堕落》を成功させたいという野望もある。
じゃあターゲットを変えればいい話だが、そんな簡単に変えれないしきんときにもう会えなくなるのは……正直辛い。





「……嬉しかったんだよ。私も、きんときといるの楽しいし!」

kr「ん。じゃあ次。Aはきんときに『どうしてあげたい』?」





私が、彼のために出来る事は___。

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設定タグ:WT , きんとき , kntk   
作品ジャンル:恋愛
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うさちゃ(プロフ) - mekanさん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて本当に嬉しいしとても光栄です!!これからも応援よろしくお願いします!!!笑 (3月26日 8時) (レス) id: 1f3f4e31c6 (このIDを非表示/違反報告)
mekan - コメント失礼します!!めちゃくちゃ面白いです!!一つ一つの言葉がうまく表現されていて続きが気になりまくりました!!Nakamu さんのお話も頑張ってください!! (3月20日 19時) (レス) @page20 id: facc464c1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うさちゃ | 作成日時:2023年7月27日 12時

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