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智 「ふぁ〜」
眠たい目をこすりながら登校。
寝坊しちゃったせいで今日は何も食えなかったなぁ。あ〜、腹減ったぁ。
…ま、寝坊した俺が悪いんだけどね。
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上履きを履くために急いで下駄箱を開けると、
ポトッと音を立てて足元に落ちた大量のラブレター。
そこには女の子らしい文字で『大野先輩へ』とか『読んで下さい』とか可愛く書いてある。
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あ。…またか、頭を過るのはそんな心情。
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どうせ『好きです』とか『付き合ってください』
とか単調な言葉だけ並べられた手紙なんだろう。
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それらを読むこともなくいつも通り下駄箱を閉じて教室まで向かう。
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…ああ、愛とか恋とかほんとよく分かんないなぁ。
俺の中身を見てくれる子なんて居ない。
そんなこと考えながら教室まで向かった。
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作者名：大宮華花
| 作者ホームページ：http://s.ameblo.jp/nino1206smile/
作成日時：2020年5月3日 19時
