満月ノ記憶。【DIABOLIKLOVERS】

47/待ち侘びた、次の言葉 ページ48

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「わ、分かりました！」

「うーん、まだぎこちないねー。でもまぁ、出会ったばかりのこんな怪しい家の人間に言われても信用できないのも当たり前かな？」


　図星だった。返す言葉が無い。
　それでも沈黙は肯定と見られてしまうだろう。何か言わなきゃ。
　何を言えばいい？ 何かを言っても逆効果かもしれない。


(何か言った方がいいのかな？ それとも何も言わない方がいい？ えっと、どうしよう……)


「え、えっと……」

「無理に答えを出さなくてもいいよ？ 選ばなくても良い選択肢もあるんだから」


　そうやって意味深に微笑む彼女の笑みにある種の恐怖を覚えた。
　でも恐怖心よりも、好奇心の方が勝っていた。
　彼女はどうしてこんなに儚げに笑うのだろうか？
　彼女はまるで遠くの『何か』を見ていて、私を見ていない＿＿そんな気がする。


(選ばなくても良い選択肢？ それよりも……)


「んーっと、誤解を解いておこうかな？」

「誤解？」

「うん、誤解だよ。だって私、吸血鬼じゃないもん」


　彼女はそれが差も当たり前かのように告げた。
　吸血鬼、ではないと。
　自分は、違うと。
　逆巻家の皆とは、違うと。


(……！？ 吸血鬼じゃ、ない？ だったら、何なの？)


「……ええっ！？ そ、そうなの？！」
「うん、そうそう。それに……」


　吸血鬼じゃない、吸血鬼じゃない。
　それはつまり、他の皆との「差」を表していた。


(それに……？ なんだろう？)


　私が次の言葉を待っていた、その時。私の部屋のドアが≪ガチャリ≫と開いた。
　それはまるで、その次の言葉を言わせない様にすることを計って入ったかのように、正確なタイミングだった。……なんて、私の考えすぎかもしれないけど。


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期末テスト2週間前です。
が、頑張ってきます…｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡

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