満月ノ記憶。【DIABOLIKLOVERS】

05/自分の居場所と依存心 ページ5

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いつものご飯を食べる場所に来る。
馬鹿みたいに大きいテーブルにたくさんのごちそう。



(小さい頃ここに来たとき、びっくりしたっけなこの大きさに……大きいんだもんね。この家。《塔》と比べたら大違いだったもん。でも何年かたったら流石に慣れたかな。)


ずらり、と並んでいるごちそうを見ているとお腹がすいてきた。
《悪魔》だって、お腹が空かない訳じゃ無い。
タベルのは――人間と少し変わったものだけれど。



そんな事を考えながら席につく。
自分の席は決まっている。ひとりひとりの場所。特定席。


(自分の居場所があるみたいでちょっぴり、いや、けっこう嬉しくなる。やっぱり自分の席があると言うのはとても落ち着く。……これが依存っていうことなのかな――？)


座って待つものの、誰も来ない。誰もいない。
がらんどう、と言う言葉がふさわしい。


(誰もいない、やっぱり早く来すぎたかな。……みんなが遅いだけだよね。)


暇を持て余す。みんな早く来ないかな、なんて考えながら足をぶらぶらさせる。


(そういえば――最近《血》吸ってないなぁ、皆はどうか知らないけど。あれ以来《生贄》ちゃん来ないんだもんね。新しい子も今の所来てないみたいだし――そろそろかな。次の。)

(この前の子は――…考えるのは止めよう。でもそろそろ私も血を吸っとかないと危ないかな。もうすぐ憎くて愛しい《満月》の日なことですしね。うん)


「あ」





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