24/希望は握りつぶされて ページ27
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「あそこにいるのが長男のシュウ」
ソファの人をちらりと見ながら黒髪の人は言った。
クリーム色の髪の毛に、青い瞳。
その人の名前はシュウと言うらしい。
「はぁ……」
「私が次男のレイジ」
黒髪の人はレイジと名乗った。
次男―――長男かと思った。
意外なことに、今さっきのソファの人が長男だったみたいだ。
「三つ子の、アヤト」
「次は逃がさねぇからな、―――覚悟しとけよ」
うぅ、私の事をチチナシと呼んだ赤髪の人。
正直言って、嫌なイメージしかない。
始めに出会った人がこの人じゃなければ良かったと心底思う。
覚悟って、なんの覚悟だろう。
……考えたくない。
「カナト」
「また味見させてください……」
私の頬を舐めた紫の人。
味見――、どういう意味?
やっぱりあの感触は間違いじゃなかったの?
――この人も、怖い。
「ライト」
「よろしくねぇ? ビッチちゃん」
茶髪で緑の瞳をしてて、帽子を深く被った人。
私の事をビッチちゃんと呼んでくる。
―――ビッチって、どういう意味だろう?
この人が一番危ない気もしてくるから不思議だ。
「末のスバル」
「チッ、めんどくせぇ」
その人は今さっき壁を壊した人だ。
髪の毛は銀色、目の色は赤。
……染めてるのかな、なんて思ってたり。
「そして最後に――長女のレイです」
「よろしくねーっ!」
他の人と違って爽やかであんまり怖くない様な印象を受ける。
やっぱり女の人が一人いるからか、姿を見ると少しだけ安心する。
でも。この人たちと兄弟なんだから。
この女の子も普通じゃないんだろうなぁ―――…
「でも、何かの間違いじゃ……花嫁とか、全然聞いてないし……。それにあなた達。」
思っていたことを、口に出した。
今までの違和感、全部吐き出して。
「何か―――変」
『この家は―――異常だ』
「わ、私。父に連絡を―――」
懐から携帯を取り出そうとする。
早く掛けなきゃ、ここが住む場所だなんて間違いだ。
きっと何かの手違いがあったに違いない。
《カチャン》
気づけば私の携帯はどこにもなく、―――私が顔を上げると。
アヤトと呼ばれた人の手に、私の携帯が。
なんで――――そんな場所に。
いつのまにか、私の手から携帯はなくなっていた。
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最近更新できてなくてごめんなさい。
更新出来なかった理由は新しいクラスになってドタバタしてたからです。
これから更新していきます。
BYさとぅ。
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角砂糖(プロフ) - 恵香さん» 本当ですかーっ!?ありがとうございますーっ!!更新頑張りますううううっ!!!コメントありがとうございますーっ!!!何よりの励みになります!!! (2016年5月29日 18時) (レス) id: 1a5848f332 (このIDを非表示/違反報告)
恵香(プロフ) - この作品とっても好きなので応援しています!!頑張ってください!!!ヾ(゚▽゚*)>フレー!!フレー!!<(*゚▽゚)ツ (2016年5月29日 18時) (レス) id: 885314e838 (このIDを非表示/違反報告)
恵香(プロフ) - 1がいいです! (2016年5月29日 18時) (レス) id: 885314e838 (このIDを非表示/違反報告)
みかん大好き(プロフ) - さとぅさん» これからも応援してます! (2016年5月28日 7時) (レス) id: d1b3892697 (このIDを非表示/違反報告)
さとぅ(プロフ) - みかん大好きさん» コメントありがとうございます! (2016年5月27日 22時) (レス) id: 1a5848f332 (このIDを非表示/違反報告)
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