(６) ページ49
・
『ﾋｸﾞｯ………うっ』
「はぁぁぁぁ、何で貴様らはいつもこう……」
突然訪ねて来た僕に、セブルスは何も言わずにホットミルクを淹れてくれた
その優しさが沁み、1口飲んだ所で我慢していた涙が溢れ出して止まらなかった
少し焦った様子のセブルスはギョッとして、普段からは考えられないくらい優しく問いかけてきてくれて
僕はしゃくりあがる声を何とか耐え、途切れながらも事の顛末を全て話した
「お前はここで待ってろ、ルーピンを殺してくる」
『ま"、ま"っでぐだざい"………！ﾝ、殺すなら僕が殺します……！！！』
「………」
セブルスはドン引きした顔をしていたが、荒々しく僕の頭を撫でハンカチを取り出した
涙を拭け、という事なのだろう
僕は有難く受け取り、腫れ上がった目にハンカチを充てて涙を拭いた
『あ"りがとうございます……ﾁｰﾝｯ』
「おい、鼻をかめとは言ってな………はぁ、まぁ良い」
セブルスは暫く何も言わなかったが、何を思ったのか悪い顔をしてニヤニヤと笑い出した
『………人が悲しんでるって時に何笑ってるんです』
「ふん、なに……貴様のお陰でルーピンを痛い目にあわせる機会ができたのでな」
『痛い目……？
ﾊｯ！………リーマスに怪我はさせちゃダメですよ？』
「さっきまで殺すと言ってた奴がよくそんな事が言えるな」
『ゔ……で、でも』
「まぁそう心配するな……
吾輩は少し出てくるがお前はこの部屋にいろ、ベッドを使っても構わん
少し寝ておけ」
『……？はぁ……ありがとうございます』
セブルスはニタニタと笑いながらローブを翻して部屋を出ていった
沢山泣いて頭が重くなった僕は考えることを放棄してセブルスのベッドに潜り込む
『……リーマスの、バカ……ぅ……ｸﾞｽｯ』
先程のことを思い出し、また涙が溢れてきた
『………っ』
リーマス……目も合わせてくれなかった……
"出て行ってくれ"
"もう君の顔は見たくない"
"君を信用できなくなった" (言ってません)
"別れてくれ" (言ってません)
『………あんなに、怒らなくても………ｸﾞｽｯ
リーマスのバカ……バカバカバカバカ！！！』
胸の痛みに見ないふりをし、僕は意識を奥深くへと沈み込ませていった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 193人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わさび(プロフ) - mikittyさん» こちらこそ読んで頂きありがとうございます🥰いつもコメントくださるおかげで凄く元気になれます！！！ (2022年12月10日 23時) (
レス) @page50 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ (2022年12月10日 23時) (レス) @page50 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - 8940さん» なんて嬉しいご感想……！！！！ありがとうございます、もう皆さんからのコメントを読んで常にニヤニヤしております、亀更新ですが最後までよろしくお願いいたします！！！！ (2022年12月6日 22時) (レス) @page48 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
8940(プロフ) - なんだかんだ言って付き合ってくれるスネイプ先生かわよ。いつも楽しく読んでます！本編もそうですが番外編もクスクス笑ったりジーンときたり感情が忙しいです笑無理しない程度に投稿頑張ってください！m(_ _)m応援してます！ (2022年12月6日 22時) (レス) id: ad77761afd (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - mikittyさん» すみません爆笑しました……笑 これをきっかけにだいぶ積極的になったみたいですよ😂 あ、ちなみにシリウスはリーマスから怒られながらも感謝されました笑 (2022年12月5日 21時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：わさび | 作成日時：2022年10月24日 21時
