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Remus side
・
「A、しっかりするんだ……お願いだよ」
熱を冷まし始めて随分経ったが、依然Aの熱は下がる気配を見せず彼は苦しそうに震えている
シリウスが煎じてくれた薬も飲ませたが……彼の体質上効果が出にくいようで少ししか熱は下がらなかった
手を握って懇願するように目を閉じるが、いつものような優しい彼の声は返ってこなかった
2人して起きていても仕方がないと、２時間おきに交代することにしてシリウスは休ませた
静かな部屋にAの苦しげな呼吸音だけが響く
「A………あぁ、どうしたら良いんだ」
額に手を置いて熱を測るがやはり高いままで、私はAを喪うのでは無いかという漠然とした不安に襲われた
とにかく冷まさないと、と額のタオルを取り替える
苦しそうに唸る姿を可哀想で見ていられなくて、早く治るようにとそっと額にキスをした
「せめて汗をかいてくれると良いんだけど」
シリウスが言っていた事だが、熱を冷ますのには本人が汗をかくことが一番重要らしい
首筋に手を当ててみるが、火照っているだけで汗をかく気配もない
はぁ……と息を吐いたその時、ピクッとAの指が動いた気がしてハッと彼を見た
「A……？A分かるかい？」
『……………り、ます』
薄らと目が開いて、美しい瞳が顔を出す
私は涙が出そうになりながらAを抱きしめた
「良かった、目が覚めたんだね……っ
……大丈夫、直ぐに治るから……大丈夫」
頬を赤くして苦しそうな顔をするAの頭を撫でる
彼は1つ頷いて再び目を瞑る
一度意識が戻ったのだからきっと治る
希望が見えた途端、物事は上手くいくように出来ているようでAの額にうっすらと汗が出始めた
汗をかけるようになった体はどんどん熱を下げていき、その安心感でどうにかなってしまいそうだった
そして明け方、ベッドに頭を預けてうたた寝をしていると肩を叩かれた
ビクッと起き上がるとシリウスが寝間着姿でこちらを見下ろしており、彼は嬉しそうな顔でAの方を指指した
「………！A」
さっきまでの苦しそうな顔が嘘のように彼はスヤスヤと落ち着いた呼吸を取り戻していた
頬の赤みも消え、眉間に皺を寄せていた眉も安らかに緩められている
「しっかり汗もかいてるし、気持ちよく寝てる
呼吸も楽になったからもう大丈夫だ」
それを聞いた私は飛び上がってハグをした
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わさび(プロフ) - mikittyさん» こちらこそ読んで頂きありがとうございます🥰いつもコメントくださるおかげで凄く元気になれます！！！ (2022年12月10日 23時) (
レス) @page50 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ (2022年12月10日 23時) (レス) @page50 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - 8940さん» なんて嬉しいご感想……！！！！ありがとうございます、もう皆さんからのコメントを読んで常にニヤニヤしております、亀更新ですが最後までよろしくお願いいたします！！！！ (2022年12月6日 22時) (レス) @page48 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
8940(プロフ) - なんだかんだ言って付き合ってくれるスネイプ先生かわよ。いつも楽しく読んでます！本編もそうですが番外編もクスクス笑ったりジーンときたり感情が忙しいです笑無理しない程度に投稿頑張ってください！m(_ _)m応援してます！ (2022年12月6日 22時) (レス) id: ad77761afd (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - mikittyさん» すみません爆笑しました……笑 これをきっかけにだいぶ積極的になったみたいですよ😂 あ、ちなみにシリウスはリーマスから怒られながらも感謝されました笑 (2022年12月5日 21時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび | 作成日時：2022年10月24日 21時
