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Harry side



「シリウス!!」


塔につき、鉄格子が嵌められた狭い空間に押し込まれているシリウスに駆け寄る



「な!?ハリー!何故ここにいる!?」



「話は後!離れて!!」



ハーマイオニーが鉄格子を破壊し、シリウスを救出した



「さぁシリウス、早く乗って!」



バックビークの後ろに3人が跨り、少しふらつきながらも塔を後にした



地上に着くと、シリウスと僕は熱い抱擁を交わした



「シリウス、これで一緒に……!」



「ハリー……

ありがとう……二人には本当に感謝しているよ」



嬉しさに弾む僕の声を遮り、シリウスが辛そうに俯いた



その顔に……一緒には暮らせないんだと絶望感が募る



「……まだ私の人生はどうなるかわからない


それに君は……ここで学ばなくては」




「でも……あなたは無実なのに」




「君が知っていてくれれば、今はそれで十分だ」



ピーターを逃がしてしまった以上、シリウスの無実を証明するのは不可能に近い



僕は俯き、唇を噛んだ



シリウスは穏やかな表情で僕の頭を撫でてくれた



それは………ポップルウェル先生に撫でてもらうよりもゴツゴツした手で、荒かった



「もう聞き飽きたかもしれないが……君はお父さんにそっくりだよ


目以外はね………目は」



「母さんにそっくり?」



シリウスは嬉しそうに笑って頷いた



そして、真面目な顔をして僕の心臓部分に手を置いた



「君がジェームスとリリーと過ごせた時間は私より短かった


だがハリー、愛する人は決して離れたりはしない……いつでもそばに居る


ここに居る」




愛する人は……いつも傍に




その言葉に頷き、僕らはもう一度抱きしめ合った




シリウスは僕から離れるとハーマイオニーに歩み寄り握手を交わす




「君は若いのにすばらしい魔女だよ」




ハーマイオニーも嬉しそうに頷いてシリウスに別れを告げた



シリウスはバックビークに跨り、空高く飛んで行った




…………助けられた喜びと、共に行けない悲しさが僕の胸を締め付ける



それを知ってか、ハーマイオニーが優しく肩に手を置いてくれた



その時、校舎の鐘が鳴り始めた




「……行かなきゃ」




僕らは元の時間軸に戻るために医務室へ走る




逆転時計を回し、元の時間へ戻ってくると医務室から出てきたダンブルドアと鉢合わせた




「校長先生!やりました!!」





僕らは興奮冷めやらぬ内に胸の内を打ち明ける




鐘は既に鳴り止んでいた

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わさび(プロフ) - mikittyさん» そう言って頂けて嬉しいです!!!私も皆さんからのコメントで元気をもらってます!!! (2022年10月25日 16時) (レス) @page47 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新多めで嬉しいです、ありがとうございます!! (2022年10月25日 16時) (レス) @page46 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - mikittyさん» リクエストありがとうございます!ひゃぁぁぁ!それはキュンキュンしそうですね!!承知致しました!作成まで少々お待ちくださいませ!!! (2022年10月19日 0時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
見知らぬ子猫(プロフ) - わさびさん» ありがとうございます!楽しみにして待ってます! (2022年10月19日 0時) (レス) id: 1647542551 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - 見知らぬ子猫さん» リクエストありがとうございます!承知致しました!めっちゃくちゃにあんまあまに甘やかさせて頂きます!!笑 作成まで少々お待ちくださいませ! (2022年10月19日 0時) (レス) @page33 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わさび | 作成日時:2022年9月30日 22時

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