(２５) ページ25
・
Harry side
翌日、廊下を歩いているとルーピン先生に引き止められた
「箒の事、Aから聞いたよ
残念だったね……修理することはできないのかい？」
「ダメです……」
修理しようにも、あまりにもボロボロになり過ぎて原型すら分からなくなってしまっているんだ
全ての部品が揃っているかもわからない……
ニンバス2000の事は仕方なく諦めて、僕はずっと気になっていることを先生に尋ねる事にした
「先生……どうして僕は他の人よりディメンターに影響されるんでしょう」
ルーピン先生は少し考えて、優しい声色で教えてくれる
「ディメンターは地上で最も忌まわしい生き物だ
奴らは楽しい気分や思い出を吸い取って、心に暗く苦しい思い出だけしか残らないようにしてしまう。
………ディメンターが君に強く影響するのは君の過去に他の誰も想像できない恐怖があるからだ」
他の誰も想像できない……恐怖
「僕、怖いんです……
どうやって戦ったらいいのか教えてください、先生は奴らを汽車の中で追い払った」
「あの時は一人だけだったから……」
「………でもポップルウェル先生は、その、聞いた話なんですけど」
「Aがどうかしたのかい？」
「たくさんのディメンターを追い払ったって……」
そう言うとルーピン先生は嬉しそうに頬を緩めて顔を俯かせた
顔を隠されても、何となく幸せそうなオーラが伝わってくる
すぐに顔を緩く振って顔を上げた先生は、微笑みながら言った
「そうだね……彼はとても優秀な魔法使いだから
彼なら何体ものディメンターを追い払うこともできるだろう………凄いよね」
「はい……！
……それでその、ポップルウェル先生が使った術も？」
「あぁ、恐らくね
私と同じだよ」
その言葉に余計教えて欲しいと思った
ポップルウェル先生に教えてもらいたいとも思ったが、噂ではあの一件で先生の傷が再び開いてしまったらしい
先生にあまり無理はさせたくない
ルーピン先生は僕の心を読んだように「君は優しいね」と言った
どう言う意味だろうと首を傾げると、先生はふっと笑って嬉しい言葉を発した
「良いよ
私は専門家ではないが、休暇が終わってから教えてあげよう」
その言葉に笑みが溢れる
休暇明けがとても楽しみに思えた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 214人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わさび(プロフ) - さやかさん» 嬉しいコメントありがとうございます！！私もアズカバンの囚人が1番好きなので、ついつい長々と書いてしまいました！笑 最後までよろしくお願いします！！！ (2022年9月29日 21時) (
レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - はじめまして、更新お疲れ様です！個人的にハリポタの中でアズカバンの囚人が1番好きなのでほんとうに楽しませてもらっています！これからもよろしくお願いします！(^^) (2022年9月29日 20時) (レス) @page50 id: dad1d07543 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - 見知らぬ子猫さん» わわ！一気に！？それはお疲れ様でした……！とっても嬉しいコメントありがとうございます！！亀更新ですが最後まで頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2022年9月26日 7時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
見知らぬ子猫(プロフ) - ここまで一気に見させてもらったんですけど面白すぎます！！これからの展開がすごく楽しみです！頑張ってください！ (2022年9月26日 4時) (レス) @page37 id: 1647542551 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - りおさん» ありがとうございます！！！頑張ります！！！！ (2022年9月8日 21時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：わさび | 作成日時：2022年9月8日 14時
