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Harry side
渡されたのはボロボロになったニンバス2000
「落ちた時、箒が暴れ柳にぶつかったの
……それで」
「良いんだ、ハーマイオニー
………大丈夫」
「………」
重たい空気が医務室を包む
大丈夫、そう口にはしたが僕の気分は最悪だった。
・・・・・・・・・・・・・・・・
Aside
ギシギシと音を立てる廊下を進み、ボロボロの室内に足を踏み入れる
そして部屋の奥の方でベッドに腰掛けている彼を見つけた
「A？どうしてここに……」
『リーマスを1人にはしておけないだろう？』
ここは叫びの屋敷と呼ばれている建物の中
学生時代、リーマスが狼に変身する時に他の人間に危険が及ばないよう用意された屋敷だった
リーマスの遠吠えを聞いた誰かが化け物の声だと勘違いして"叫びの屋敷"なんて名前をつけたそうで
今では完全にお化け屋敷扱いされている
「………君を危険には晒せない、帰った方が良い」
『何言ってるの、帰らないよ
それに脱狼薬の効果を見て来いってセブルスに頼まれたんだ』
「セブルスに……」
顔が真っ青な彼は、少し息苦しそうにベッドに横になった
その振動でホコリが宙を舞う
僕はリーマスに歩み寄って顔にかかった前髪を耳にかけてやった
「……怪我は？」
『大丈夫、もう治ったよ』
「嘘はつかなくていいよ」
鼻をスン、と鳴らした彼はお返しと言わんばかりに僕の髪を耳にかける
「……血の匂いがする」
『そうだ、チョコレート食べない？』
「こら、誤魔化さない」
ポケットからチョコレートを取り出して彼に差し出す
重だるそうに体を起こしてそれを受け取るリーマス
「………また何か無茶をしたね？」
『無茶はしてないさ』
「本当に……？」
頬に手を添えられて目を合わしてくる
まずい
「………ハリー？」
『……間に合わなかったか』
咄嗟の閉心術は間に合わず、彼に全て読み解かれてしまった
「まさかディメンターが競技場に入るなんてね」
『本当、ハリーが無事でよかったよ』
「それはそうだけど、君の傷が開いた事は問題だよ」
『大したことない』
「全く……早くセブルスの所に行きなさい」
『この夜が明けたらね』
もういいから、という意味を込めて彼に抱きつきそのままベッドに体を沈めた
「あんまり見られたくないんだけど」
『見ないよ、傍に居るだけ…』
静かな夜が更けていく
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わさび(プロフ) - さやかさん» 嬉しいコメントありがとうございます！！私もアズカバンの囚人が1番好きなので、ついつい長々と書いてしまいました！笑 最後までよろしくお願いします！！！ (2022年9月29日 21時) (
レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - はじめまして、更新お疲れ様です！個人的にハリポタの中でアズカバンの囚人が1番好きなのでほんとうに楽しませてもらっています！これからもよろしくお願いします！(^^) (2022年9月29日 20時) (レス) @page50 id: dad1d07543 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - 見知らぬ子猫さん» わわ！一気に！？それはお疲れ様でした……！とっても嬉しいコメントありがとうございます！！亀更新ですが最後まで頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2022年9月26日 7時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
見知らぬ子猫(プロフ) - ここまで一気に見させてもらったんですけど面白すぎます！！これからの展開がすごく楽しみです！頑張ってください！ (2022年9月26日 4時) (レス) @page37 id: 1647542551 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - りおさん» ありがとうございます！！！頑張ります！！！！ (2022年9月8日 21時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび | 作成日時：2022年9月8日 14時
