魔法の世界で君と共に。(３)

(２３) ページ23

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Harry side



なんだろう……ふわふわする。



確か僕、クディッチの試合中にディメンターに襲われて……



それから………どうなったんだっけ



『ハリー！！』



そうだ、声が聞こえたんだ



大好きな……先生の声が



それから、温かい何かに包まれて……



眩しい光と、ディメンターに杖を向けた先生が見えた気がした



大きな……大きな何かが杖から出ていて



温かい先生の手が僕をぎゅっと抱き込んでくれていた



………いや、あれはきっと僕の夢だ



医務室で寝てるはずの先生が競技場にいるはずがないもの……。





『……良かった』




おでこに……何かが当たった気がした。



良い香りが鼻を掠めて、柔らかい何かに撫でられる。



微かに聞こえた声はやっぱりポップルウェル先生のもので……



どれだけ先生に甘えたいんだと心の中で苦笑いした。




「せん、せ……」




これが夢でなければ良いのに……と思いながら



僕は再び深い眠りに落ちていった。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・






あれからどのくらい経ったんだろう……




「〜〜」




また、声が聞こえる……



少しずつハッキリしてきた意識。



耳に届いた懐かしい声に、僕は重たい瞼を持ち上げた



「ハリー！気分はどう……？」



ハーマイオニーが心配そうに僕を覗き込む



「最高だよ……」



眼鏡をかけながら起き上がって気づいた



「………身体が全然痛くない、何でだろう」



「君、覚えてないの？」



「何が？」



ロンが信じられないと言ったふうに僕に問いかける




「君、箒から落ちたんだよ

ディメンターに襲われて……死んだかと思った」



「本当に？………試合はどうなったの？」



僕の言葉に皆は気まずそうに顔を合わせる




「………あなたのせいじゃないわ」




その反応を見て、負けたんだと察した。



「……そっか」




「でもさ、運が良かったよ


君は大きな怪我もなく生きてる、そうだろう？」





「うん、そうだね

ねぇ、誰かが僕を………その、助けてくれた？」





「本当に覚えてないんだね


ポップルウェル先生さ、先生が君を助けたんだ」




「え？でも、先生は医務室で……」




「うん、でも突然現れて……


かっこよかったぜ、何と掃除用のボロ箒をファイヤーボルト並に乗りこなして飛んできたんだ！」




興奮気味なロンの言葉に、ハーマイオニーが反応した





「ハリー、貴方に知らせる事があるの……」

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