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暫く大広間をうろうろしながら生徒達を見守っていると
大きな窓から月明かりが差しているのが見えてそちらに歩み寄った。
もうすぐ満月になろうとしていて、月は歪ながらも円形だった。
『………』
暫く月に見とれていると校長が入ってきた。
続いてセブルスも
僕は2人の傍に行く
「変わりはないの？」
『はい、なにも』
「うむ。他はどうじゃったセブルス」
「天文台の塔も、フクロウ小屋も探しましたが何もなしでした」
「そうか……ご苦労じゃったの」
「３階もくまなく調べました。
地下牢にも、城のどこにもブラックの姿はありません」
「そういつまでも残ってはおるまいよ……」
「たった一人で気付かれずにホグワーツに入るとは、たいしたものですな。
どんな手を使ったと思われます？」
「……どれもありえん事じゃ」
「ポップルウェル先生はいかがですかな？」
『……え、あ、いや……僕にもわかりません』
一瞬あの黒い犬が頭を過ぎったが、なぜか言わない方が良い気がして首を横に振る。
それにフッと嫌味たらしく笑って、彼は校長に向き直った。
「新学期の前にご忠告申し上げましたが、校長が新しくお雇いになった……」
その言葉の意味がわかって、つい声を上げてしまう
『セブルス、なんてこと言うんです……！』
急に声を上げた僕をじろりと見ると、顎を上げてねっとりとした視線を投げられた。
「これはこれは……ポップルウェル先生、そんな声を出しては生徒が目を覚ましますぞ
そんなにあの男を守りたいのですかな……？」
『………、』
なんだか、リーマスが来てからのセブルスは意地悪だ。
ぐっと押し黙った僕をセブルスが鼻で嘲笑う。
そんな僕らを見かねて校長が助け舟をだしてくれた。
「………城の内部の者がシリウス・ブラックの手引きをしたとは思わん
この城の中は安全じゃ………もう生徒たちをそれぞれの寮に戻しても良かろう。
…………だが、今は眠らせておこう。
夢の中だけは完全に自分だけの世界じゃ。海深くで泳ぐ事もできれば、空高い雲を越えて飛ぶ事も出来る」
『………』
「………」
僕とセブルスは校長の言葉に静かに頷く。
今は何も考えず、生徒達には眠っていて欲しい。
『夢の中では自由………か』
そんな僕の呟きを吸い取りながら、大広間の天井がキラキラと輝く美しい星空を映し出していた。
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わさび(プロフ) - さやかさん» 嬉しいコメントありがとうございます！！私もアズカバンの囚人が1番好きなので、ついつい長々と書いてしまいました！笑 最後までよろしくお願いします！！！ (2022年9月29日 21時) (
レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - はじめまして、更新お疲れ様です！個人的にハリポタの中でアズカバンの囚人が1番好きなのでほんとうに楽しませてもらっています！これからもよろしくお願いします！(^^) (2022年9月29日 20時) (レス) @page50 id: dad1d07543 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - 見知らぬ子猫さん» わわ！一気に！？それはお疲れ様でした……！とっても嬉しいコメントありがとうございます！！亀更新ですが最後まで頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2022年9月26日 7時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
見知らぬ子猫(プロフ) - ここまで一気に見させてもらったんですけど面白すぎます！！これからの展開がすごく楽しみです！頑張ってください！ (2022年9月26日 4時) (レス) @page37 id: 1647542551 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - りおさん» ありがとうございます！！！頑張ります！！！！ (2022年9月8日 21時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび | 作成日時：2022年9月8日 14時
