(５) ページ5
・
……で、あれから2年が経った訳だけど
『いつまで入り浸ってるんです？
早く授業に行く準備をしなさい
僕はそろそろ移動しますよ』
「連れないなぁ先生」
「先生の部屋の居心地が良すぎるんだよ」
「「何より魔法が使い放題！」」
なんでこうなっちゃったかなぁ……
やれやれと肩を竦めながら、魔法で飲用水の色を変える実験をしている彼らを眺める
『昨日もそれで爆発して、頭がアフロになった事を忘れたんですか？
いい加減諦めて透明の水を飲みなさいな』
「先生はそれで良いのかい？！」
「透明の水なんて何の驚きも無いじゃないか！」
『良いじゃないか、水に驚きなんか無くたって』
「「良くない！」」
はぁ……とため息を吐いた瞬間、ボンッ！！とすごい爆発音がして部屋中が黒い煙に包まれる
「爆発した！」
「やっぱりこの呪文じゃダメなのかな」
『何を冷静に分析してるんですか
さっさと窓を開けなさい、焦げ臭い！』
ゲホゲホと3人そろって煤まみれになりながら窓を開け、新鮮な空気を肺に入れる
『ケホッ、だから少しは工夫しなさいと言ってるでしょう
誰がこの部屋で寝ると思ってるんですか』
「ごめんよ先生」
「これなら上手くいくと思ったんだ」
「「わぁ、真っ黒」」
わぁ、じゃないってのと思いながら杖を振って空気を綺麗にする
「先生ならどうする？」
「俺達これを虹色にしたいんだ」
『何のために？』
本当に謎だ。と机に積もった灰を払う
と、その時予鈴の鐘が鳴って僕達は顔を見合せた
「「『まずい、遅刻だ！』」」
ドタドタと互いの教科書を持ち、部屋を飛び出す
『だから早く片付けなさいと言ったでしょうに！』
「まさか爆発するとはね！」
「でも惜しかった！これは成功の予感！」
『どこがだ！！』
ギャーギャー騒ぎながら廊下を走り、突き当たりで正反対の方向に別れた
「先生！放課後も部屋に行っていい？」
「今度は絶対成功するよ！」
『分かったから急ぎなさい！君達次はせぶ、スネイプ先生の授業でしょう！』
あ、そうだ怒られる！と叫ぶ声を聞きながら、僕は思わずクスッと笑う
『これは……後でマクゴナガル先生からのお説教かな』
彼女の願いも虚しく、悪戯をすっかり止めた模範生にすることはできなかったけど
それでもここ2年で、最初の頃が想像もつかないくらい彼等はお兄さんになった
……今まで遅刻なんかした事なかった僕がこんな風に廊下を走る日が来るとも思わなかったけど
でも、こんな日もたまには悪くない。
〜fin〜
リクエストありがとうございました！
……ご期待に添えていましたら幸いです！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 193人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わさび(プロフ) - やよいさん» やよいさんお久しぶりです！更新サボってすみませんでした💦新生活……！慣れるまで大変だとは思いますが、無理をなさらず楽しんでくださいね！これからもよろしくお願いします！ (5月6日 18時) (
レス) id: 2d90b0da8f (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - ぴよさん» コメントありがとうございます！！お久しぶりです〜！！！本当に亀更新で申し訳ないです💦見返して頂けて嬉しいです……！これからもよろしくお願いします！！！ (5月6日 18時) (レス) id: 2d90b0da8f (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 更新ありがとう御座います！！！定期的に見返して新生活の糧にしてます！これからも応援してます！！！ (5月4日 12時) (レス) @page13 id: 09594f4eed (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 更新ありがとうございます！！いつ見返しても最高です✨これからも本編、番外編のどちらも沢山読んでいきます！！！応援しています！ (5月4日 11時) (レス) @page13 id: 47e309a110 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - やよいさん» こちらこそ読んで頂きありがとうございます！！！最初低評価の多さに筆を折る覚悟をしていましたが……皆さんの暖かいコメントのおかげで何とか生きてます！！！💪🏻 これからもよろしくお願いします！ (3月10日 21時) (レス) @page9 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：わさび | 作成日時：2024年3月5日 17時
