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「俺たち何もしていない」
「そうさ!先生の勘違い!」
「そもそも先生が」
「暑いって言ってたから」
「水で冷やしてあげようと思ったんだ!」
『なるほど、それでアグアメンティを使ってきたんですね
昨日教わったばっかりの』
「「あ」」
地面に尻餅をついたまま、これまた息ピッタリに弁明という証言をしてしまった双子がバツの悪そうな顔をする
『……どうしてこんな悪戯を?
マクゴナガル先生や他の人達も困っていましたよ』
まだ11歳の彼等の事だ、好奇心に抗えず色んな可能性を試しているのだろうが………人に迷惑をかけるやり方は黙認できない
「天眼って本当に魔力が見えてるんだね」
「俺達もそんな眼が欲しい」
「「どうやったら使えるようになる?」」
先程の表情とは打って代わり、キラキラとした目で僕を見てくるので思わず驚いて目を見張った
と、いけないいけない。
『話を逸らさないの
あんな悪戯をするのには訳があるはずです
さ、話してみてください』
「ちぇ、ダメか」
「いつもならこれで誤魔化せるのに」
聞こえてるぞ……
ふん、と腰に手をやり彼らを見下ろす
『他人に迷惑をかけるような魔法を使ってはいけません』
「俺達別に迷惑をかけようなんて思ってない」
「そう、皆が驚く顔を見るのが好きなだけ」
「やっと魔法を教えて貰えたのに、この学校の規則じゃ実践する場が少なすぎる」
「先生達は座学に関しては自習や復習をしなさいって言うだろう?」
「でも杖を使うのはダメって言われた」
「「それじゃあ魔法が身につかない」」
『……』
なんて暴論……と呆れながら額に手を置く
「それに今は自由時間だ」
「何をしても良い時間だって、入学式の時説明された」
「「どうして魔法を使っちゃいけないの?」」
『……なるほどねぇ』
ふむ、と顎に手をやり少し考える
厄介な子達かと思っていたが、なるほど
よくある子供の"屁理屈"だ
よくマグルの子供が職員室にいる先生に「なんで学校でお菓子を食べてはいけないのに、先生は珈琲を飲んでるの?」と聞いてくるようなもの
気持ちは分からないでは無いな……でも
『君達は自由という言葉の意味を理解していないようですね?』
「自由の意味なら知ってるさ」
「「誰からも制限されなくて、好きなことをして良いこと!」」
自信満々に口を揃えた彼等に微笑み、僕は彼等と同じように芝生に腰を下ろしてあぐらをかいた
『うん、大体はあってる
でも大切な事が欠けてますね』
双子はまさか僕が地面に座ると思っていなかったのか、目を見開いて顔を見合せていた
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わさび(プロフ) - やよいさん» やよいさんお久しぶりです!更新サボってすみませんでした💦新生活……!慣れるまで大変だとは思いますが、無理をなさらず楽しんでくださいね!これからもよろしくお願いします! (5月6日 18時) (レス) id: 2d90b0da8f (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - ぴよさん» コメントありがとうございます!!お久しぶりです〜!!!本当に亀更新で申し訳ないです💦見返して頂けて嬉しいです……!これからもよろしくお願いします!!! (5月6日 18時) (レス) id: 2d90b0da8f (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 更新ありがとう御座います!!!定期的に見返して新生活の糧にしてます!これからも応援してます!!! (5月4日 12時) (レス) @page13 id: 09594f4eed (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 更新ありがとうございます!!いつ見返しても最高です✨これからも本編、番外編のどちらも沢山読んでいきます!!!応援しています! (5月4日 11時) (レス) @page13 id: 47e309a110 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - やよいさん» こちらこそ読んで頂きありがとうございます!!!最初低評価の多さに筆を折る覚悟をしていましたが……皆さんの暖かいコメントのおかげで何とか生きてます!!!💪🏻 これからもよろしくお願いします! (3月10日 21時) (レス) @page9 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わさび | 作成日時:2024年3月5日 17時