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『聞き違いですよね?先生
………今この僕に彼等の教育を任せると仰いました???』
「その通りですよ、A
グリフィンドールの寮監として誠に不甲斐ないのですが、かつてあの悪戯仕掛け人達さえも手懐けた貴方なら
あの双子を正しい道へと戻せるかもしれません」
手懐けてません、全然手懐けてませんよ先生
むしろ奴らの悪戯には僕も閉口してましたよ先生!!
「お願いできますね?A」
先生の目が言っている。これは"お願い"ではなく"命令"だと
『……はぁ。わかりました
出来るかは分かりませんが……善処してみます』
僕が折れるのを見るや否や、先生は表情を明るくして意気揚々と立ち上がった
「あぁ!ありがとうA!
貴方ならそう言ってくれると信じていました!」
ぎゅっと手を握られ、あははと苦笑いで返す
「すぐにでも始めなさい、今後の報告を楽しみにしていますよ!」
『はい……』
ルンルンとした足取りで部屋を出る先生を見送りながら、僕はこれからの教師生活が途端に不安に思えてきた
『全く……いつの時代にも居るものなんだな
教師を悩ませる悪戯っ子って言うのは……』
ふぅ、と息を吐きながら椅子に腰掛ける
『さて……悩んでいても仕方ない
とりあえず"ご挨拶"にでも行きましょうかね』
僕は個包装のチョコをいくつかローブのポケットに仕舞い、使い慣れた杖を持って部屋を出た
今は昼休み
9月になって夏のうだるような暑さは無くなってきたものの、青々とした木々の葉っぱを照らす日光の強さはまだ健在だった
『……暑いなぁ』
中庭に続く廊下を歩きながら、日差しを遮るために腕で太陽を隠す
あの双子はいつもどこで遊んでいるんだろう……と辺りをキョロキョロしていると、ふと背後から微力な魔力を感じ取った
『……!』
小声で呪文を発するのを察し、僕はその攻撃を避ける
避けられたことに驚いたのか、中庭に植えてある木の中から動揺する気配が見えた
『"先生"に向かって突然攻撃してくるなんて
良い度胸がおありのようですね……?』
木の方へ近寄っても降りてこようとしない魔力に、僕は無言呪文で彼等を地面へ引き摺り降ろした
『先生と少しお話しましょう』
「「え!?!?
うわっ!?!?(ドンッ)痛!!!
っ酷いや先生!!!」」
突然の事に尻餅をついた2人は、息ぴったりな抗議をしてくる
赤毛に……お下がりのローブ、おまけに見分けがつかない程のそっくりな顔
……彼等が例の双子で間違いないだろう
『さて、弁明があるなら聞きましょう?
………ウィーズリー君』
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わさび(プロフ) - やよいさん» やよいさんお久しぶりです!更新サボってすみませんでした💦新生活……!慣れるまで大変だとは思いますが、無理をなさらず楽しんでくださいね!これからもよろしくお願いします! (5月6日 18時) (レス) id: 2d90b0da8f (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - ぴよさん» コメントありがとうございます!!お久しぶりです〜!!!本当に亀更新で申し訳ないです💦見返して頂けて嬉しいです……!これからもよろしくお願いします!!! (5月6日 18時) (レス) id: 2d90b0da8f (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 更新ありがとう御座います!!!定期的に見返して新生活の糧にしてます!これからも応援してます!!! (5月4日 12時) (レス) @page13 id: 09594f4eed (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 更新ありがとうございます!!いつ見返しても最高です✨これからも本編、番外編のどちらも沢山読んでいきます!!!応援しています! (5月4日 11時) (レス) @page13 id: 47e309a110 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - やよいさん» こちらこそ読んで頂きありがとうございます!!!最初低評価の多さに筆を折る覚悟をしていましたが……皆さんの暖かいコメントのおかげで何とか生きてます!!!💪🏻 これからもよろしくお願いします! (3月10日 21時) (レス) @page9 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わさび | 作成日時:2024年3月5日 17時