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さすがに止めないとまずいか、と杖に手をかける。
会場は緊迫した空気に包まれた。
シャーッと威嚇しながらハリーを見つめる蛇。
「………っ」
固まってしまったハリーを見かね、セブルスが口を開く。
「動くなポッター。追い払ってやろう」
「いや！私にお任せあれ」
すかさずロックハートがしゃしゃり出る。
お前は出てくるな！と言いたかったが今蛇に何かしらの刺激を与えるのはハリーが危険に晒される事になる。
確実に殺せるのなら……奴に任せた方が……。
「ヴォラテー・アセンデリ！」
またどうしてその呪文なんだ、と頭を抱えた。
宙を舞っただけの蛇は怒り狂って頭を膨らませる。
やっぱり僕がやろうと、杖を構えた時
「サイ・ハーサ・シー…
サイ・ハーシ・ヘス…」
『………！』
ハリーが蛇に向かって何か言っていた。
ハッフルパフ生を見つめる蛇。
ハリーはそれを見ながら絶えず言葉をかけ続ける。
なんだか………ハリーの言葉に誘導されているような？
いや、彼がそんな事するわけない。
だがあれは確かに……
『……パーセルタング』
そんな、どうしてハリーが？
「………っ」
怯えたハッフルパフ生の息を飲む音にハッとして杖を振り上げた。
『ヴィペラ・イヴァネスカ』
ボワッと蛇に火がつき、それはやがて灰になって消えていった。
「……！
ポップルウェル先生！」
急に姿を表した僕に、周りの生徒はザワザワと騒ぎ始める。
「………悪ふざけはよせよっ」
と、声を上げた生徒に目をやる。どうやら、先程のハッフルパフ生はジャスティンだったようだ。
ハリーをみると、意味がわからないと言ったふうに困惑した顔をしていた。
………やっぱり、ハリーが蛇をそそのかしている様に見えたのは思い違いだったようだ。
「ポップルウェル先生！いらっしゃったのですね！！
いやぁ、実に素晴らしい魔法でした！！」
空気を読まずに嬉しそうに話しかけてくるロックハートに愛想笑いを返すが、僕の目は笑っていなかった事だろう。
それよりも……
『まずいことになりましたね……』
まさかハリーがパーセルタングだったとは……
これもヴォルデモートの呪いなのか……？
それとも、
『…………』
僕と同じ事を考えているのか、セブルスも眉間に皺を寄せているのが視界の端に見えた。
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わさび(プロフ) - 海月湊さん» 嬉しいコメントありがとうございます！そう言って頂けると励みになります！これからもよろしくお願い致します。 (2022年9月2日 21時) (
レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
海月湊(プロフ) - とても面白かったです。私好みの、作品でした。続きを楽しみにしています。更新頑張って下さい。 (2022年9月2日 18時) (レス) @page20 id: 5a465236d8 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - ぶどうさん» 応援のコメントとご指摘ありがとうございます！編集いたしました！これからもよろしくお願いします´`* (2022年8月27日 21時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう - コメント失礼します。凄いスラスラ読めて、とても面白かったです。これからも応援してます！(細かい事ですが、マルフォイのファーストネームはドラコだと思います) (2022年8月27日 20時) (レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび | 作成日時：2022年8月23日 15時
