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競技場に辿り着き、怪我をしたハリーに集まっている人々が何かに注目しているのに気づいた。




『……っ!

待って!!!』




僕が声を張ると、皆の視線がこちらに集まる。




そんな事はどうでもよくて、とにかくハリーの元へと走った。



ハリーの傍に寄っていたロックハートが彼に杖を向けているのに気づいからだ。




実力が無いのに自分は優秀だと思っている人間ほど、信用できないものは無い。





「ブラキアム・エンメンドー!!!!」




『あいつ……ッッッ

待てって言ったのに……!!!!』




ハリーが光に包まれる。





遅かった………!!!!





「……うわぁっ」



『ハリー……!!』



ロックハートをどかしてハリーの横に寄り添い腕を持つ。




ハリーの腕は骨抜きになったようにぐにぐにと曲がっていた。



いや、本当に骨が無くなったんだ。




『なんてことを……っ』



キッとロックハートを見ると、彼は慌てたように笑い
僕に弁解する。




「あ〜……まぁ時にはこんなこともあります!


だがまぁともあれこれで………。


もう痛くはないわけだ、それに骨は折れてないわけですし?」




『それは骨が無くなったからでしょう!』




思わず叱りつけるとしゅん、と肩を落とした。





ハリーが慌てて僕を見る。





「せ、先生……!助けてください……!」





自分の腕から骨が無くなったんだ、不安になるのは仕方ない。




だがこれは………





『ハリー、とにかく保健室へ。


マダム・ポンフリーに診てもらわなければ』




「先生では治せないんですか?」




『………すみませんが、さすがに骨の再生はできません……。



骨折なら何とか治せたのですが……』





悲しそうに目を潤ませる。




僕は彼に手を添えて立たせ、競技場を出た。




全く、なんて日だ。

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わさび(プロフ) - 海月湊さん» 嬉しいコメントありがとうございます!そう言って頂けると励みになります!これからもよろしくお願い致します。 (2022年9月2日 21時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
海月湊(プロフ) - とても面白かったです。私好みの、作品でした。続きを楽しみにしています。更新頑張って下さい。 (2022年9月2日 18時) (レス) @page20 id: 5a465236d8 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - ぶどうさん» 応援のコメントとご指摘ありがとうございます!編集いたしました!これからもよろしくお願いします´`* (2022年8月27日 21時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう - コメント失礼します。凄いスラスラ読めて、とても面白かったです。これからも応援してます!(細かい事ですが、マルフォイのファーストネームはドラコだと思います) (2022年8月27日 20時) (レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わさび | 作成日時:2022年8月23日 15時

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