魔法の世界で君と共に。(２)

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「お久しぶりですね、Mｒ.ポップルウェル！」


『………ﾋｭｯ』



バササｯｯｯと手から借りてきた本が落ちる。



なんという事だ、今まで彼の魔力を感じたら上手く隠れて会わないように頑張っていたというのに……



『………ロックハート先生』



「いやはや、こんな所でお会い出来るとは！

図書室の帰りですかな？実に勉強熱心なポップルウェル先生らしい」



嫌味なくらい白い歯を見せつけてくるロックハートに、適当な答えを返しながら本を拾う。



フッと影が落ち、視線をあげるとロックハートが僕を見下ろしていた。



「先日は失礼致しました、突然の事でさぞ驚かれたことでしょう！」


『………はぁ、まぁ…』


自寮の後輩……それも男に突然愛の告白をされて驚かない人間などいないと思うが。



「お詫びにお茶でも……いかがです？」


『………残念ですが、遠慮します』


パンパンっと本についた埃を払って立ち上がる。



『先生もご存知でしょうが、今僕はホグワーツで起きている問題について少々調べ物をしていまして』


僕がそう言うと、ガックリと肩を落としていた彼がパァっと明るい顔になって声を張り上げた。



「あぁ！あの怪物の事ですね？

心配いりませんよ、ポップルウェル先生！」



『……と言うと？』



「この私がいる限り、先生には指1本触れさせません！！

さ、だから安心して私とのお茶に……」



ゲンナリとした顔をしながら額に手を置く。


どうしてこの男はこんなにも脳内お花畑なのだろう。


『あぁ……すみません、少し体調が悪くなったのでこの辺で………失礼します』



「なんと！それは大変だ！！お部屋までお送り致しましょう……！」



『結構です！！！』




誰か、この脳内お花畑男を何とかしてくれ。

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