忍術学園の六年生には、女子がいる ８

絶対に取り戻すの段9 ページ24

縄鏢を刀で弾き飛ばしながら、長次への距離を近づけて行く



正面から飛んで来た縄鏢を弾いた瞬間、体術で長次を吹き飛ばした



中在家「うぐっ…」



『この時を待っていた！』



Aは、木を操り長次の体に巻きつけようとした



しかし、後ろから聞こえた苦しい声によって手が止まってしまったのだ




孫兵「竹谷…先輩…」



竹谷「命令は絶対…悪いな。」



孫兵の上に跨った八左衛門が微塵を振りかざそうとしていた



目を見開いたAは、急いで刀で微塵を飛ばし、八左衛門を押さえつける



しかし、孫兵は苦しそうに咳き込んでいた




孫兵「すいません…」



『大丈夫だ。一旦、体を落ち着かせろ！』



そう言われた孫兵は、ゆっくり息を吸ったが此方へ歩いて来る人物に気づくと体を震わせた



Aも気づき、青ざめた顔になった



中在家「もそ…もそ…」


Aに蹴られた部分を抑えながら、長次が此方へ縄鏢を振り回しながらあるいてきていたのだ


だが、二人は今自由に動ける状態では無くなっていた




一方その頃、東の方では滝夜叉丸と小平太


三之助と雷蔵が戦っていた



何方も苦戦する中、小平太と雷蔵は最も簡単に滝夜叉丸と三之助の攻撃を防いでしまう




七松「そんなんじゃ…倒せない。」



滝夜叉丸「私が、七松先輩の目を覚ませます。だから…どんなに力が及ばなくても絶対に倒す！」



不破「やめといたら？」



三之助「やめません…、何時もの毎日を取り戻す為にも！」



身体中に傷を負いながらも、立ち上がり武器を構え直す



その姿に敵の二人は、ニヤリと笑った



七松「言うなぁ…」



不破「そうこなくては、面白くないからな…」




北のほうでは、喜八郎と仙蔵


藤内と勘右衛門が戦っている



仙蔵の焙烙火矢に何方も怪我を負い、危ない状況であった




勘右衛門は、腕を押さえつける藤内に容赦なく苦無を振り回す




喜八郎はの落とし穴は、周りに実は沢山掘ってある
まだ、使うべきでは無いようだ




喜八郎「まだ、使わないよ？」



藤内「確かに。おびき寄せるのが難しいです。」

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