私の後輩がヤバイ事に気付きました

守らなきゃ ページ29

淡々とヤバイ事を言い続ける喜八郎に英資は、ドン引きの顔をする


しかし、自身の姉のAは慣れているのか、呆れ気味にため息をついていた



英資「A姉さん、慣れてるんですか…」


『毎日、こんな感じだから…』


喜八郎「それ程僕に夢中なんですよね！」


『何で、そうなる。』

目の前で一方通行な会話を広げる二人を、英資は怒りに満ちた目で見ている


心の底から愛する姉に、喜八郎が此れからどんな事をしでかすのか不安が積もる



何が何でも、Aを守ろうと喜八郎を睨みつける



喜八郎「英資君、そんな睨まないでよ。」


英資「睨むに決まっているだろう。このストーカー男！」


『英資、落ち着け！』

喜八郎に強い言葉を掛ける、英資をAが宥めるが、聞く耳を持たない



胸元から短刀を取り出すと、喜八郎に向ける


喜八郎もそれに応えるかのように、踏子を英資へ向ける



今にもぶつかり合いそうな二人をAが必死に止めようとするが、両者とも目が恐ろしいものとなっていた




英資「俺が勝ったら、A姉さんに付き纏わないでください。」



喜八郎「じゃあ、僕が勝ったらA先輩と結婚させてよ。」



英資「はぁ⁈スケールが大きすぎる！」


喜八郎「僕がA先輩に付き纏うのを辞めるというのは、それくらい大きいんだよ！」




年下、年上関係なく、言い争いを始める二人だったが、事を思い出すと話すのを辞めて、武器を構える



見つめ合いながら、互いに武器を振りかざす！そう思った瞬間のことだった



二人よりも恐ろしい目をしたAが、抜群の体術で武器を弾き飛ばした



『静かにしろと、聞こえなかったのか？』



英資「A姉さん…ご、ごめんなさい…」



喜八郎「A先輩、ごめんなさぁぁぁぁい！もうしませんから、こっち向いてくださいよ！」



必死に謝る二人にAは苦い顔をしたが、反省していると思ったのか、許したのだった



許すと同時に唇を主張しながら、抱き付こうとする喜八郎をAが素早い動きで行動の自由を奪った。


英資「兄さんにも報告して…姉さんに変な事をするような奴は絶対許さない。ましてや、ストーカー、一生かけても、許すわけあるか！」

少し離れて二人の様子を見ていた英資だったが、もしもこの二人が深い関係になったのが頭に浮かび、急いで頭から消そうとしていた

『どうした？』


英資「何でもないです…(優しいA姉さんは、俺が絶対守る。)」








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