私の後輩がヤバイ事に気付きました

要注意人物 ページ28

とある日、Aは門で誰かを待っていた


Aは、とても待ち遠しいのか、うずうずしている


門が開き、入ってきた人物に嬉しそうにAは駆け寄り、抱きしめた


『英資、よく来たね！』


英資「A姉さん！会いたかったです…」


Aに抱きしめられているのは、何処となくAに似た、優しそうなたれ目の美少年である英資だ


姉であるAが大好きな英資は、時間がある日は忍術学園へ来て、会いに来ている


そこで、一年生などとも仲良くなっているので、Aも安心していた


『食堂へ行って、最近の話でもしようか。』


英資「はい！沢山、話しましょう！」


仲良く歩く二人を、偶然近くに居た人物がじっと見つめている

そのことに、気づかず二人は行ってしまった


喜八郎「あの子って、確か、、」



〜


食堂へ行くと、おばちゃんからお菓子を貰い、向かい合わせになって座る


英資は、Aに会えた嬉しさからか、落ち着きがないように見えた


『英資、なんか嬉しそう。』


英資「それは、勿論ですよ！大好きなA姉さんに会えただけでも、俺は幸せなんです！」


『ありがとう。私も嬉しいよ。』


英資「えへへ。あ、そういえば手紙で言ってた、悩み事って何ですか？」


興味津々の目で見て来る英資に、Aは焦り始める


いくら、弟であろうとも、10にも満たない子にストーカーの事など教えにくいのだ

しかし、手紙で悩み事が有ると書いてしまったため、誤魔化すことは出来ない


『ちゃんと話すか…』


英資「ちゃんと？」


『実は、今ね…ストーカーにあってるんだ、ヤバイ後輩から。』


英資「ス、ス、ストーカー⁈しかも、ヤバイ後輩って…」


『まあ、ヤバイ後輩なんだよ。』


英資「その人って、A姉さんのことを凄い見てる、後ろの人ですか？」


英資の言葉に、Aは恐る恐る後ろを振り向くと、笑顔のヤバイ後輩こと綾部喜八郎がいた


思わず叫びそうになるのを抑え、喜八郎に向き直る



『喜八郎、いつから後ろに？』


喜八郎「二人が食堂に入った時からですね。」


英資(ヤバイ後輩とは、この人か…A姉さんにストーカーだなんて、要注意人物！)


喜八郎「おや、英資くん、今日は。」


英資「こ、今日は。」


『喜八郎と遊んだこと、あるの？』


喜八郎「将来の弟なんですから、遊んだ事なくても覚えますよ！」



手をパタパタ振りながら平然と言う喜八郎に、英資は恐怖を感じるのだった

守らなきゃ→←本当は…

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す