本当は… ページ27
日が暮れてきたことに気づくと六年生は重い足取りで、忍術学園へと戻り、自室へと向かう
Aは、部屋に入った途端、床に倒れ込むと顔を覆った
『原因は、私かも…喜八郎がヤバイことに気付かなかったこともあるだろうし…』
か細い声で、独り言を言っていたAだったが、突然空いた扉の音に驚くと、姿勢を正す
だが、扉を開けた人物に更にAは驚くのだった
『綾部喜八郎⁈』
喜八郎「こんにちは、A先輩。中々帰ってこないので、心配してたんですよ。」
『ちょっと…六年生でバレーをやってたんだ。』
喜八郎「やっぱり。あ、居ない間に部屋の掃除もしときましたよ!自分の部屋の掃除より、楽しかったなぁ。」
『あ、ありがとう…』
自身が居ない間に、本当に掃除以外の事をしていないのか気になったが、笑って誤魔化すことにした
しかし、何故喜八郎は此処まで来たのかが、引っかかっていた
態々来なくても、食堂などで会うことができるのだ
『私に用事があるの?』
喜八郎「ありますよ。」
笑顔の喜八郎だったが、目が笑っていない
少し恐怖を感じながらも、喜八郎の言葉を待っていたが、聞かないほうがよかったのかもしれない
喜八郎「僕がこうなったのは、A先輩のせいじゃありませんからね。」
『何で知ってる⁈』
喜八郎「僕は、いつでもA先輩を見ているので、今日、僕の事を話していたのも知ってますよ。」
『…私のせいじゃないってことは、他に理由が?』
敢えて、此処は冷静になるAだったが、心臓がうるさくなっている
Aの質問に、喜八郎は一瞬笑顔を消したが、また笑顔となった
喜八郎「まあ、僕がこうなった理由の一番は嫉妬ですね。」
『嫉妬?』
喜八郎「A先輩のことを好きな人は、沢山いるので、奪われたらどうしようって気持ちが膨らんだんです。そしたら、こうなっちゃいました!」
狂気的に笑う喜八郎に、体が固まったように動かなくなる
これまで、体験した怖い瞬間でも一番と言っていいほど、恐怖を感じる
喜八郎「怖がらないでくださいよ。」
『ちょっ…離れて!』
抱きしめてくる喜八郎を退かそうとした時だった
首に、鋭い痛みが走る
喜八郎「それでは、また食堂で。」
いきなり体を離すと、そのまま行ってしまった
Aは、訳が分からずただ首を触っていた
喜八郎「渡さないよ、誰にも。」
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satochan0101(プロフ) - メロンソーダ大好き人間さん» コメント返すの遅くなってごめんなさい!嬉しい言葉とリクエストありがとうございます!頑張って書くので楽しみにしていてください! (2019年7月15日 0時) (レス) id: 6c2642fcb1 (このIDを非表示/違反報告)
メロンソーダ大好き人間 - 何時も面白くて見ています!リクエストです!夢主ちゃんがお風呂に入っていると突然喜八郎が入って来て襲われそうになるというのを書いてください! (2019年7月14日 17時) (レス) id: 0747bee2c2 (このIDを非表示/違反報告)
satochan0101(プロフ) - cauliflower131さん» 此方こそありがとうございます!またのリクエストお待ちしてますね! (2019年7月10日 20時) (レス) id: 6c2642fcb1 (このIDを非表示/違反報告)
cauliflower131(プロフ) - うわぁぁあ!めっちゃ良かったです!!ありがとうございました!またリクエストさせていただきます! (2019年7月10日 19時) (レス) id: 0bc51870a5 (このIDを非表示/違反報告)
satochan0101(プロフ) - ゆうきさん» そう言ってもらえて嬉しいです!勿論書きます!楽しみに待っていてください! (2019年7月5日 7時) (レス) id: 6c2642fcb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:satochan0101 | 作成日時:2019年1月26日 20時