【 番外編 】 ページ13
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それから週が明けて、数日後。
授業も全て終わり、活気が溢れる放課後の時間。
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今日、廊下ですれ違ったとき部長の子に
『思い出したことがあるんで来て下さい、』と言われた俺は
演劇部室に向かっていた。
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『あれ……？』
演劇部室には人影もなく、空っぽの状態。
部室の前に貼ってある活動日を記した画用紙には
【水曜日は活動しません】の文字が。
――てことは今日は休み……？
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『先生、』
空っぽだと思っていた部室の中から
か細い、女の子の声がした。
『入っていいですよ、』
紛れもない、あの子の声だった。
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『分かったことって何？』
勧められるがまま、劇で使うというソファに腰掛けると
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いきなり、視界がぐるりと回って
俺は、あの子の下にいた。
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『ちょっ、』
『声出さないで――、先生、』
高校生とは思えない、艶のある声。
その唇は、言葉を発するのを止めると
俺の唇に合わさった。
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『は、なせっ、』
肩を押し、何とか体を起こすと
彼女は言った。
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『先生みたいな綺麗な人見ると、
私のものにしたくなっちゃうの――、
抑えられないの！』
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悲しいんだか興奮しているんだか分からないような
震えた声で告白すると
その子の目からは透明な涙が溢れ出した。
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他の教師は、どうやらこの悪魔にやられたらしい。
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――でも、な、
弱みを見せたらその時点で溺れたも同然なんやで？
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幼い悪魔は知らないことが多過ぎるのだ。
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・
『じゃあ、１つ俺と約束して』
『な、に――？』
濡れた睫毛をぴくりと上げる少女。
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『このこと誰にも言わんでな、』
彼女にのしかかると、
俺は勝利を確信した。
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【 end 】
終わり
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∞嵐和∞(プロフ) - なんとなく考えてみたのですが、『誰にも言わないで』と錦戸くんが言っておけば、主人公は誰にも言わないので自分から上層部に主人公を犯人として訴えることができる。ということですか？すみませんすっごく面白くて引き込まれ、真面目に考えてしまいました笑 (2015年3月21日 0時) (
レス) id: 4f445774e0 (このIDを非表示/違反報告)
sato(プロフ) - たあくん∞さん» コメありがとうございます！ 考察というほどでもないので、答えは載せるつもりはありません。すみませんm(_ _)m (2015年3月2日 13時) (レス) id: 007cb42033 (このIDを非表示/違反報告)
たあくん∞(プロフ) - 怖かった!!笑。 考察の答えも書いていただきたいです...!(>_<) (2015年3月2日 13時) (携帯から) (レス) id: 106c91080b (このIDを非表示/違反報告)
sato(プロフ) - *清水飛鳥∞*さん» コメありがとうございます！ 取り敢えずハッピーエンドは避けようと思い、大倉さんをいじめてみました。笑 にこにこして主人公さんを待っている大倉さんを想うと少し心苦しいです… ( (2015年3月1日 15時) (レス) id: 3fc9186e94 (このIDを非表示/違反報告)
*清水飛鳥∞*(プロフ) - めちゃめちゃ鳥肌立った…コワイです。笑 ボーナスの大倉が切なくて…T^T satoさんのお話好きです♪ (2015年3月1日 14時) (レス) id: b9af52395f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sato
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yanderesakusya/
作成日時：2015年2月25日 17時
