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ページ47

side七五三掛





「……七五三掛くん?」





名前を呼ばれて、慌てて顔を上げる。一瞬視界がぐらっと揺れたけど、見慣れた顔はすぐにわかった。







「……あ、みっちー。久し、ぶり。」





え、え、と戸惑った顔でおろおろしてるのを、かわいいなぁなんて思っちゃう自分がいる。俺と目線を合わせようとしてすぐにしゃがんでくれるのが、嬉しかった。







「ちょっと、立てなくなっちゃって(笑)。……手、貸してくれる?」



「て?て……あ、手!………え、手冷た!!」





一瞬だけ俺の手に触れて、すぐにびっくりした様子で立ち上がった。どうしよう、七五三掛くんが死んじゃう。かなりテンパった声で、そんな感じのことを言ってる。





「……じょ、丈くん!丈くん、呼んできますね!」





バタバタ足音が遠ざかっていって、また一人ぼっちになった。でも、なんでだろう。あんなに人がたくさんいたレッスン室の中より、今の方が寂しくない。







「……俺、死なない、よ?」





今言っても誰も聞いてないか、なんて思うと、ちょっと笑える。体の力が抜けて、急にまぶたが重たくなってきた。







久しぶりに丈くんと話せるかな、なんて考えながら、俺はゆっくり目を閉じた。

















「……ん、」





目を開けると、丈くんもみっちーもいなかった。背中に触れてるのは壁とか床とかじゃなく、白いシーツに包まれたマットレス。





そばにいたのは、怖い顔で腕組みをしてる如恵留だった。







「なん、で?」



「今日は打ち合わせで事務所にいるって、松倉から連絡行かなかった?」





怒ってる。なんでかよくわかんないけど、如恵留が怒ってる。





「無理するなって、言ったのに……。」



「無理してないよ。」





無理はしてない、ほんとに。





でも、







「……無理、だった。」

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おさと(プロフ) - 七桃さん» 七桃様、コメントありがとうございます!そう言っていただけて、とっても嬉しいです😭これからもお楽しみいただけるように頑張ります! (6月20日 20時) (レス) id: de6645fa3a (このIDを非表示/違反報告)
七桃(プロフ) - 短編集の時からおさとさんの小説読んでて、ほんとに好みすぎます……♡笑 これからも楽しみにしています! (6月18日 23時) (レス) @page7 id: 224ce8b2d8 (このIDを非表示/違反報告)
おさと(プロフ) - はなさん» はな様、コメントありがとうございます!貴重なご意見もお寄せくださり、ありがとうございました😊亀更新ですが、引き続きお付き合いいただけると嬉しいです!! (6月13日 7時) (レス) id: de6645fa3a (このIDを非表示/違反報告)
はな - こんばんは😊お話楽しみにしてます! (6月11日 22時) (レス) id: 1e8df6407a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おさと | 作成日時:2023年6月11日 21時

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