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テーブルの上に並べられた出前の料理とお酒で、しめの元太に対する気遣いが知れた。
最初は遠慮がちだった元太も、少しずつ飲むペースが上がっていく。
「今日、家泊ってく？」
元太の目がとろんとしていることに気づいたしめが、提案する。俺もさりげなく元太の顔をうかがうと、元太は眉を下げて首を横に振った。
「明日も、早いから……」
「そっか、」
がんばってるね、としめが温かい声で言う。元太は初め謙遜するように首を振った後、すぐに激しく首を横に振った。
「…っ、がんばってない。俺、全然がんばってない！」
「元太、？」
「俺、自分が嫌だ…！」
急にぼろぼろと涙をこぼし始めた元太の隣に、しめがそっと腰を下ろす。
「……なんで、そんな悲しいこと言うの？」
「俺、しめにひどいこと言った。優しくない、俺。もう大っ嫌いだよ！」
「何言ってんの。げんちゃんは優しいでしょ。今日だって、疲れてるのにここまで来てくれたじゃん。」
「優しくねえよ…！だって俺っ……」
そこまで言うと、元太は声をつまらせた。その背中を、しめがトントンとたたく。
「全部教えてよ。大丈夫、俺元太のことめっちゃ好きだから。」
音を立てて鼻をすすりながら、元太が赤くなった目を俺の方に向ける。それからすぐに、元太はしめの方に向き直った。
「…………いなきゃいいのにって、思った。ほんと、一瞬だけ。ゆっくり寝たいとか、誰かに話聞いてほしいとか、しめのせいでできなかったって、1ミリでも思った自分が死ぬほど嫌だっ…！」
そっか、とかみしめるように、しめが頷く。白いカーディガンで覆われた細い腕で、そっと元太の頭を抱き寄せた。
「正直に言うよ？……今話聞いて、ちょっとショックだったけど、それでも俺、やっぱ好きだよ。元太のこと、それでも好き。」
「……ごめん。」
「いいよ。もう謝んな。」
「……だって、絶対しめの方がしんどいのに、」
しめはゆっくりまばたきをした後、どこか遠くを見るような目つきになった。
「俺もさ、そういうこと考えてたよ。検査受けて、ちゃんと病気がわかる前。疲れやすくなって、朝起きれなくなって。でもみんな忙しいし、みんなの方が大変だよなって思ったら、誰にも相談できなかった。それってさ、今思うと…」
う〜ん、なんて言うんだろ、としめが困ったように笑う。
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おさと(プロフ) - 七桃さん» 七桃様、コメントありがとうございます！そう言っていただけて、とっても嬉しいです😭これからもお楽しみいただけるように頑張ります！ (6月20日 20時) (
レス) id: de6645fa3a (このIDを非表示/違反報告)
七桃(プロフ) - 短編集の時からおさとさんの小説読んでて、ほんとに好みすぎます……♡笑 これからも楽しみにしています！ (6月18日 23時) (レス) @page7 id: 224ce8b2d8 (このIDを非表示/違反報告)
おさと(プロフ) - はなさん» はな様、コメントありがとうございます！貴重なご意見もお寄せくださり、ありがとうございました😊亀更新ですが、引き続きお付き合いいただけると嬉しいです！！ (6月13日 7時) (レス) id: de6645fa3a (このIDを非表示/違反報告)
はな - こんばんは😊お話楽しみにしてます！ (6月11日 22時) (レス) id: 1e8df6407a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おさと | 作成日時：2023年6月11日 21時
