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「は！？入院？」
松倉の言葉を遮って大きな声を出した元太を見て、松倉はあっけにとられたように言葉を飲み込んだ。すぐに元太の誤解に気づいた俺が、2人の間に立つ。
「元太、落ち着いて。入院っていっても、もとから決まってた日帰りのやつだよ。検査のための入院って言ったらいいかな。」
こう言えばすぐに落ち着くと思ったのに、元太の表情から不安の色が消えない。どうフォローしたらいいものか考えあぐねているうちに、仕事の時間があっという間に来てしまった。
雑誌用に撮影をしたり、インタビューを受けたり。グループの仕事とはいえ今日のメンバーの動きはまちまちで、タイムスケジュールはそれぞれ少しずつずれている。
俺が昼食に弁当をもらった頃には、お昼時と呼べる時間帯をだいぶ過ぎていて。そういえば元太はちゃんとご飯を食べられただろうか、なんて考えていると、カバンに入れたスマホが控えめな音量で鳴った。
「……珍しいじゃん、しめから電話とか。」
通話ボタンを押して、開口一番あえてふざけた口調で言ってみる。たしかに、と電話の向こうから返ってくる声は、暗くはないけれど力が入っていなかった。
「検査、予定通りできてるんだね。」
「うん。昨日熱出たから無理かと思ったけど、今朝下がったからオッケーだって。」
「そっか。疲れかな。」
「……どうだろ。まあ、よくあるし。こういうの。」
よくある、という言葉に一瞬面食らったけれど、実際その通りなんだろう。白血球の数値も普通より悪くなっているしめは、免疫力も落ちていて風邪をひきやすい。
「……ねえ、」
「ん？」
「元太、大丈夫？」
電話から聞こえる声の向きが、わずかに変わる。もしかしたら今、しめは横になったまま電話をしているのかもしれない、と俺はここで初めて気づいた。
「大丈夫……では、ないかな。」
「……だよね。」
ふーっと息を吐く音が聞こえて、スマホの向こうが静かになる。しばらく間を空けてから聞こえたその声は、まるで隣で聞いているくらいに近く感じた。
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おさと(プロフ) - 七桃さん» 七桃様、コメントありがとうございます！そう言っていただけて、とっても嬉しいです😭これからもお楽しみいただけるように頑張ります！ (6月20日 20時) (
レス) id: de6645fa3a (このIDを非表示/違反報告)
七桃(プロフ) - 短編集の時からおさとさんの小説読んでて、ほんとに好みすぎます……♡笑 これからも楽しみにしています！ (6月18日 23時) (レス) @page7 id: 224ce8b2d8 (このIDを非表示/違反報告)
おさと(プロフ) - はなさん» はな様、コメントありがとうございます！貴重なご意見もお寄せくださり、ありがとうございました😊亀更新ですが、引き続きお付き合いいただけると嬉しいです！！ (6月13日 7時) (レス) id: de6645fa3a (このIDを非表示/違反報告)
はな - こんばんは😊お話楽しみにしてます！ (6月11日 22時) (レス) id: 1e8df6407a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おさと | 作成日時：2023年6月11日 21時
