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それから少しずつ、しめの様子はおかしくなっていった。
いつ踊っているのを見ても、明らかにキレがない。どんな仕事をしていてもどこか上の空で、挙句遅刻することが増えた。
よく知っているはずの姿から少しずつずれていくしめを誰も気遣ってやれなかったのは、この頃ようやく各々が個人仕事をつかみ始めて、充実感と引き換えに余裕を失っていた時期だったからかもしれない。
俺も含めメンバーが少しずつ溜めていったしめへの不満が決定的になったのは、ある日のダンスレッスンの時だった。
「…お前、遅えよ。」
元太に言われた言葉にも、しめは何も言い返さなかった。レッスンの開始時間ギリギリになってからの、到着。厳密にいえば遅刻ではないけれど、今日は外部のダンサーの方にレッスンをしてもらうこともあって、空気がなんとなくピリついていた。
でも、レッスンが始まってしまえばそれはすぐにほぐれた。ダンサーの方も和やかな雰囲気で、少しずつメンバーに笑顔が戻っていく。
ただ、1人を除いては。
「…七五三掛さん、大丈夫ですか？」
俺たちに向かって出していた指示の声が突然途切れたかと思うと、鏡に映る顔が怪訝そうに曇る。その瞬間部屋の空気がさっと冷えたように感じられて、メンバーの視線がしめに集中するのが分かった。
「……あ。すいません、大丈夫です。」
今気が付いた、といった様子で、しめが俯けていた顔を上げる。誰かがため息をもらすのが聞こえた。
「しめ、集中して。せっかくレッスンに来てくださってるんだから。」
たまらなくなって、思わず俺は声をかけてしまった。頷くとか何か反応を示してくれればいいのに、しめはそれに対して何もアクションを起こさない。
それが、余計に俺の心をざらつかせた。
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おさと(プロフ) - 七桃さん» 七桃様、コメントありがとうございます！そう言っていただけて、とっても嬉しいです😭これからもお楽しみいただけるように頑張ります！ (6月20日 20時) (
レス) id: de6645fa3a (このIDを非表示/違反報告)
七桃(プロフ) - 短編集の時からおさとさんの小説読んでて、ほんとに好みすぎます……♡笑 これからも楽しみにしています！ (6月18日 23時) (レス) @page7 id: 224ce8b2d8 (このIDを非表示/違反報告)
おさと(プロフ) - はなさん» はな様、コメントありがとうございます！貴重なご意見もお寄せくださり、ありがとうございました😊亀更新ですが、引き続きお付き合いいただけると嬉しいです！！ (6月13日 7時) (レス) id: de6645fa3a (このIDを非表示/違反報告)
はな - こんばんは😊お話楽しみにしてます！ (6月11日 22時) (レス) id: 1e8df6407a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おさと | 作成日時：2023年6月11日 21時
