はじまりのお話 ページ2
神山side
僕の家族は普通の家族だった。
おとんもおかんも居って、周りと同じような一軒家
特別なことなんて何もない。
どこにでもある普通の家庭
小学校だって通ってた
たった1週間だったけど……
･
･
･
その“普通”が終わったのは小学1年、入学してから1週間たったある日
…おとんが出ていった
理由はおかんの浮気
幼い僕には何が起きたか、さっぱり…
その日から学校は行かせてもらえなくなった
おかんもほとんど家に居らんくなってひたすら窓から外を見る日々。
ドアには鍵がかけられてて外には出れない
おかんがたまに買ってくる勉強のドリルを解いたり、テレビを見たりして過ごしてた。
それも飽きてきたある日の夜、おかんは僕に言ってきた
＿「この部屋からは絶対出たらあかん。ええな？」
理由はよくわからなかったけど、おかんは機嫌が良さそうだし、とりあえず頷いといた。
僕は物置のような部屋でうずくまっておかんの言うことを聞いていた。
すると遠くの方でドアが開く音
そしておかんの
＿「来てくれて嬉しい。」
とか言ってる甘ったるい声
そして僕がいる部屋に鍵をかけられた音
扉の奥からはおかんと男性が仲良く談笑してるのが聞こえてくる。
夜も深くなってきて、僕の部屋には白熱電球の明かりのみ。
扉の奥からはもう何も聞こえてこない。
いつになったら出してくれるのだろうか…
さすがに怖くなってきて
『おかんっ！だして！！』
扉を叩きながら思いっきり叫んだ。
すると扉が開いて出てきたのは服装が乱れたおかんの姿
＿「うるさいねん。あの人に聞こえたらどうするん？！黙ってろや。」
そして僕は頬を殴られた。
これは僕が初めておかんに恐怖を感じた日
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作者名：るる | 作成日時：2018年5月15日 21時
