水戸洋平くんと見る夢 (ページ1)

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好きになったのは。ページ1

湘北高校に入学して早数ヶ月。
それなりにクラスにも馴染むことができて友達もできた。その中でも特に仲良しなのが、晴子だ。

清楚で可愛らしく、素直で優しい。私にはもったいない友達。
そんな彼女とお喋りを楽しみながらのお昼。

キラキラした目で私にとんでもない事を聞いてきた。

晴「え？！Aに好きな人がいるなんて初めて聞いたわ！！」

A「ちょ、晴子。声大きいよ…。」

晴「あっ、ごめん。(汗)」

そう晴子が言うように…
私には気になる人がいる。

晴「このクラスの人？？うーん、でもあんまりAって男の子と話さないわよね？」

誰かしら？と顎に手を添え考える。
すると教室のドアが開いて桜木くん達が入ってきた。

晴「あ、桜木君。」

桜「は、は、晴子さんっっ！！」

バスケの事について話がはじまる。
晴子の発言に一喜一憂する姿を見て、あの子も鈍いなあと思う。
自然と視線が別の方向に向いた。

…そう私の気になる相手は、水戸洋平くん。

周りからは不良として怖がれたりしてるけど、はちゃめちゃな桜木くん達を優しい目で見守ってたり、仲間思いなところに惹かれた。

しばらく見惚れていると、ふいに彼がこっちを向いた。

水「お、Aさん。ごめんなー、飯の途中で花道が晴子ちゃんの事取っちゃって。」

A「う、ううん、気にしないで！」

水「お、いつ見てもうまそうな弁当だな！」

A「えっ、あ、ありがとう…！褒めてもらえて…嬉しい！」

水「この弁当、自分で作ったりしてんの？」

A「う、うん！料理は好きだから…その…」

水「そりゃあ、すげぇな！」

A「よ、よかったら…っ…。」

水「ん？？」

今度、作ってこようか？おかず一口いる？
そんな言葉が、緊張のせいか喉でつっかえて出てこないでいた。少しの沈黙の後、水戸くんがふっと笑い、

水「Aちゃんさえ良ければ、今度一緒に飯食わね？」

A「えっ！？…うん！もちろん！！」

水「よかった。そん時の弁当、楽しみにしてるわ！」

A「えっ…それって…。」

高宮「あー！洋平がAちゃんの事口説いてる！笑」

大楠「抜け駆けはずるいぞ洋平！！笑

忠「よっっ！！この色男！！笑笑」

水「おめーら、うるせぇよ。笑 Aちゃんが引いてんじゃねーか。」

他の人達に茶化されている時の彼の笑顔、
その頬はほんのりと赤い気がした。

そう…私が好きになったのは、

そんな、少し可愛いところのある彼。