第二幕 ページ3
南は学校の校庭に来ていた。
「「キャー‼‼‼裕太くん頑張ってー‼‼‼」」
ちょうど裕太がゴール前にいて、ボールが回って来たところだからか、声援が凄い。
「…終わってから聴きに行くか。」
南がそう呟いた声はギャラリーの声援に掻き消された。
裕太の蹴ったボールは見事ゴールを決めた。
「「キャー‼‼‼」」
そこでミニゲームのようなものは終わったようだ。
ミニゲームか練習試合かはサッカーにさほど詳しくない南にわかるはずはなかった。
南が裕太を終わったので大声で呼ぼうか、近づいて行くか迷っていると裕太と目があった。
「今裕太くんこっちみたよね⁉」
「青戸さんがいるからじゃない?」
「なぁ〜んだ…って、え⁉青戸さん⁉」
裕太は南の方にかけて来た。
「南!なんか用か?」
「…今日の晩飯、食べたいものはあるか?」
「うーん…。あ!オムライス!」
「子供っぽいな。」
「美味しいだろ⁉」
裕太は目を輝かせる。
それに呆れた南は礼を言って教室に戻っていった。
「青戸さんの近くにいたのに気がつかなかったよ〜…。」
「それにしても青戸さん女子だけどイケメンだよね⁉」
「それに加えて性格もイケメンだよね‼その時は『え⁉』ってなるけどその後にその思いやりに気づかせてくれるんだよね〜。」
などという会話があったのも知らずに。
南は教室に着いた後、通学カバンに教科書などを詰め、帰宅の準備をしていた。
「青戸さん、この後体育館裏に来てくれないかしら?」
「…わかりました。」
因みに南は高校の一年生である。
そして今呼び出したのは三年生の厚化粧の先輩。
近くにいるだけで凄い香水の匂いがする。
厚化粧先輩は裕太のファンであり、その幼馴染である南を消そうとしている。
これまでもこうした呼び出しは何回かあった。
そして荷物を持ち、南は体育館裏に向かうのだった。
「あら、来たのね。来ないかと思ったわ。」
「それで何の御用でしょうか?」
南は荷物を置いた。
それを見た厚化粧先輩は壁に南を押し付けた。
(香水の匂いが気持ち悪いな。)
「何私の裕太くんに媚び売ってんのよ?」
「…まず裕太は誰のものでもありません。そして自分は決して媚びを売っているのではなく、幼馴染の腐れ縁であり、ましてや恋愛対象ではありません。」
「あんたねぇ…」
「あと、」
と言い、南は先輩の顎に手を当てた。
「先輩はこんなに化粧しなくても綺麗です。」
その瞬間に厚化粧先輩は手を離し自分の顔に手を当てた。
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黒猫輪廻(プロフ) - 殺人鬼少女・エリーさん» 確認しました! (2017年11月6日 16時) (レス) id: e6a550a231 (このIDを非表示/違反報告)
殺人鬼少女・エリー(プロフ) - 黒猫輪廻さん» あと、P5のテンプレできました。 (2017年11月6日 16時) (レス) id: d88afe3b04 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫輪廻(プロフ) - 殺人鬼少女・エリーさん» ありがとうございます! (2017年11月6日 16時) (レス) id: e6a550a231 (このIDを非表示/違反報告)
殺人鬼少女・エリー(プロフ) - 題名、『男女四人のシェアハウス日常』ってどうですか? (2017年11月6日 16時) (レス) id: d88afe3b04 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫輪廻(プロフ) - 頑張りますd(^_^o) (2016年6月20日 7時) (レス) id: acea622d6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒猫輪廻 | 作成日時:2016年6月17日 19時